宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2007/ 3/28 13:56 更新 急に高速風がやってきました。太陽風の速度は600km/秒近くにまで上がっています。 担当 篠原 今回の太陽風は、よく分からない変化をしています。 昨日の太陽風は、450km/秒とやや高めではあるものの、高速風とはならず、 このまま推移するのかと思っていました。 ところが、昨夜、28日2時(世界時27日17時)になって、急に速度が上がり、 550〜600km/秒の高速風に一気に変化しました。 それに先立って、太陽風の磁場、密度などに目立った変化はなく (磁場強度がいくらか強まってはいますが)、 急に速度だけが上がったような状態です。 遅ればせながら、高速風が回帰してきたというところでしょうか。 速度が上がって半日ほど経過しましたが、高速のまま安定しています。 27日周期の図で、前周期の変化と比較してみてください。 今回の変化がずいぶん違って見えます。 速度は上がったものの、 発生源と見られるコロナホールは、太陽の西端に近づいています。 従って、高速状態はそれほど長く続かないでしょう。 速度の下がり方は、前周期と同様になるのではないでしょうか。 そう考えると、明日には下がり始めると思います。 磁気圏のオーロラ活動は、激しくはありませんが、 500nTを超える中規模の変動が見られています。 現在は速度が上がっているため、活発な変化が起こりやすい状態です。 太陽風磁場が南寄りになると、オーロラがにきやかになるでしょう。 SOHO EIT284の太陽写真では、コロナホールが太陽の中心に近づいています。 丸く黒い穴があいていて、ここから高速の風が吹き出しているはずです。 放射線帯の高エネルギー電子に目立った変化はありません。 速度が上がりましたので、今後の変化に注目する必要があります。 太陽では、948黒点群は縮小しているようです。 掲載の写真では見つけることができません。 太陽は穏やかです。 今日は東京で研究会に出席しています。 そのため、更新が遅くなりました。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|