宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 3/30 11:12 更新 太陽風(390km/秒)、磁気圏ともに穏やかです。 担当 篠原 コロナホールが太陽の真ん中に、どっかりと座っています。 SOHO EIT284の写真(2枚目の黄色い写真)をご覧下さい。 ちょうど今、ここから地球に向かって速度の高い太陽風が吹き出しています。 その風が地球へやってくるのに3日ほどかかります。 これからやってくる高速風の予想を立てるため、 27日前にSTEREO衛星が撮影した写真と、現在のSOHOの写真を比較してみましょう。 今日1枚目の緑の写真は、27日前にSTEREO衛星が撮影した太陽です。 ここでも、太陽の中心付近にコロナホールが見えています。 この写真では、コロナホールは縦長に見えています。 一方、SOHOの写真ではコロナホールはやや横長に変わっています。 このため、継続期間が長くなったり、最高速度が高くなるなど、 高速風の様子が変化しているかもしれません。 しかし、大まかには前周期の変化が参考になるでしょう。 27日周期の図で、前周期の変化を見ます(図は世界時です)。 すると、3月5日から磁場強度が強まり、 速度の上昇は少し遅れて3月6日から始まっています。 この日付を今周期に当てはめると、明後日、4月1日に磁場に変化が発生して、 4月2日から速度が上昇を始めると予想されます。 ただし、速度の上昇は4月1日から始まるかもしれません。 コロナホールの位置的にはそのくらいが始まるタイミングに見えます。 実際にはどのような変化が見られるでしょうか。 現在の太陽風は、速度が390km/秒で平均的な状態です。 磁場強度が、2nTから6nTへゆっくりとした強まりを見せています。 グラフでは大きく見えますが、数値としては小規模の変化です。 グラフの最後の部分では4nTに落ちており、たいした乱れではありません。 磁気圏もとても穏やかで、AE指数にはほとんど変化が見られません。 今日から明日にかけては、このまま穏やかな状態が続くと予想されます。 明後日以降は、高速風の回帰が始まるでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子のレベルは低く、穏やかです。 太陽面には949黒点群があります。 しかし、とても小さい群で、掲載の写真ではかろうじて見える程度です。 太陽のフレア活動も穏やかです。 STEREO衛星が27日前に撮影した、紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。 (c) NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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