宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 3/25 12:06 更新 太陽風の磁場が大きく長時間南を向いたため、磁気圏活動が活発化しました。高速風はこれからです。 担当 篠原 太陽風の速度はまだ上昇を始めていません。 昨日、太陽風磁場強まっていたことから、 これから速度が上がると予想していましたが、高速風の始まりはまだでした。 今日の1枚めの図で、ACE衛星による7日間の太陽風の様子をご覧下さい。 この図によると、23日(世界時)から太陽風磁場の強まりが始まりました。 磁場強度(白線)は、5〜10nTへと上がっています。 同時に速度(黄色線)にも上昇が見られ、ここから更に上がって行くのではと予想しました。 ところが、速度は370km/秒くらいに上がったところで頭打ちとなり、 そのまま安定してしまいました。 ここで特徴的な変化を見せているのが、磁場の南北成分(赤線)です。 磁場強度が強まった頃から、安定的に南(マイナス)に振れています。 特に、24日(世界時)に入ったところから、 -10nTに及ぶ強い南向きが半日にもわたって続いています。 そして、24日のまん中あたりで、急に北向き(プラス)に反転しています。 空間構造として考えると、この点を挟んで、 磁場が大きく渦を巻く様に分布していたと見ることができます。 この様な変化は、太陽から大きな磁気のかたまりが流れてきたときに見られます。 今回、何かそのような現象が太陽で発生していたのかもしれません。 現在の太陽風は、磁場強度が10nTを超えて更に強まっています。 いつもの24時間幅のACEの図をご覧下さい。 昨夜、24日21時(世界時24日12時)に、南向きから北向きへの反転が発生し、 それ以降は、どんどん北向きが強まっています。 今は、磁場強度とほとんど同じレベルの北向き成分を持っています。 一昨日の変化の続きになっているので、読みにくい点がありますが、 SOHO EIT284のコロナホールの位置、 27日周期の図の前周期の変化から予想される周期性などから考えると、 そろそろ速度の上昇が始まると思います。 引き続き、太陽風の変化に注目してください。 さて、昨日は、太陽風磁場の強い南向きが長時間続いたために、 磁気圏の活動がだいぶ活発になりました。 AE指数では、1000nT前後の活発な変動が何度も発生しています。 極域の空はかなりにぎわっていたでしょう。 AE指数の変化が、図の前半にしか見られませんが、 これは、後半では太陽風磁場が北向きに切り替わったためです(オーロラのスイッチが切れた)。 また、小規模の磁気嵐にもなっていたようです。 沖縄の磁場データをご覧下さい。 青線の静穏レベルから、-100nTの磁場強度の減少が見られています。 磁気嵐に伴って、赤道環電流が発達したことを示しています。 世界規模で求められるDst指数では、-70nTの変化になっていました。 太陽風の磁場の乱れとしては、比較的大きな変化だったと思いますが、 速度が400km/秒を切った低速状態でしたので、 エネルギーの流入量としては、それほど大きなものにはなりませんでした。 そのため、この程度の乱れに留まったと考えることができます。 太陽のフレア活動は穏やかです。 947群は規模が縮小しているそうで、掲載の写真では見つけることができません。 太陽は再び無黒点になりそうです。 ACE衛星が観測した、7日間の太陽風の変化。1列めの白線が磁場強度、4列めの黄色線が速度。横軸の数字は日付です。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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