宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 2/25 11:18 太陽風はたいへん低速です(280km/秒)。高速太陽風の開始に注目してください。
2007/ 2/26 09:28 コロナホールによる高速風が始まりそうです。太陽風に変化が見られています。
2007/ 2/27 07:57 高速風は到来せず、太陽風は低速に戻ってしまいました。引き続き、変化に注目する必要があります。
2007/ 2/28 11:05 高速太陽風がやってきました(620km/秒)。オーロラも活動的になっています。
2007/ 3/ 1 10:15 650km/秒のかなり高速の太陽風が続いています。オーロラも活発です。
最新のニュース

2007/ 3/ 2 11:27 更新
太陽風の速度が下がり始めています(550km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。

担当 篠原

高速太陽風は後半に入った様です。
今朝になって、速度の低下が始まっています。
昨日のニュース以降、今朝2日7時頃までは600km/秒を超える高速風が続いていました。
そこから速度が下がり始め、現在、550km/秒に下がっています。

27日周期の図を見てください。
前周期と比較すると、高速風帯の発生が2日ほど遅くなっています。
コロナホールの分布がだいぶ変化したのでしょう。

高速風も後半に入り、今日から明日にかけて速度の低下が続きます。
明後日には、通常の太陽風に戻っているのではないでしょうか。


昨日は、高速風の影響で活発なオーロラ活動も見られました。
AE指数で500〜800nTの変動が記録されています。
ただ、連続的というよりも、AEの図の中心付近で高まっているだけに見えます。
その原因は、太陽風磁場の南北成分にあるようです。
ACEの図の赤線(磁場の南北成分)を見て下さい。
図の中心付近で、マイナス方向(南向き)にかたよっている時間帯があります。
ここで太陽風のエネルギーが地球磁気圏に流れ込み、オーロラを作ったのです。
一方、図の後半では、磁場はプラス(北向き)寄りになっています。
ここでは、エネルギー流入のスイッチが切れたため、
オーロラは穏やかになってしまったのです(AEの後半を見てください)。
オーロラの発生には、太陽風の速度と磁場の変化の両方が重要なのです。


STEREOの最新の太陽写真と、SOHOの27日前の太陽写真を比較してみましょう。
写真の明るさなどの処理が違うものの、
太陽の中心にふたつに分かれて明るい領域が見える、という構造は同じです。
問題は、その間にコロナホールの様な暗い構造があるように見えることです。
衛星が違うので比較が難しいですが、前周期よりもコロナホールが目立っているように感じます。
27日周期の図では、2月6-9日に、高速風のなりかけのような変化が見られました。
今回は、もう少し立派な高速風がやってくるのかもしれません。
3日後の、3月5日くらいから注目です。


放射線帯高エネルギー電子が増加しています。
GOES11が警戒ラインの10000に達しました。
衛星の運用では、しばらく注意が必要です。

太陽では、945黒点群は消えてしまったようです。
X線グラフはとても穏やかで、フレア活動は見られません。




STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI284の太陽写真。2日0時(世界時1日15時)
(c) NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

2/ 2 13:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。