宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
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オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 2/ 8 10:34 小規模のオーロラ活動が頻繁に発生しています。速度が通常レベル(440km/秒)で、磁場が南北に変動しているためです。
2007/ 2/ 9 10:32 宇宙天気は概ね穏やかです。オーロラ活動は弱まっています。
2007/ 2/10 11:03 太陽風は普段のレベルで、磁気圏は穏やかです。明日以降の太陽風の変化が注目されます。
2007/ 2/11 11:26 太陽風の速度は下がり(350km/秒)、磁気圏は穏やかです。太陽は無黒点になっています。
2007/ 2/12 11:14 太陽風の密度がたいへん小さくなりました。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。
最新のニュース

2007/ 2/13 11:35 更新
高速太陽風がやってきました。現在、速度は550km/秒。磁気圏活動は比較的穏やかなままです。

担当 篠原

高速の太陽風がやってきました。
ACE衛星の観測では、太陽風に変化が始まったのは、
昨日の夕方、12日18時(世界時12日9時)頃です。
磁場強度(白線)、粒子密度(橙色線)、速度(黄色線)のすべてが増加を示しています。

磁場強度は、5nT以下の状態から、8nT、15nTと段階的に増加し、
その後、10nTに強まった状態で安定しています。
粒子密度は、5個/ccから、30個/ccくらいに増加し、その後はゆっくりと減少しています。
速度は、変化が始まった頃は300km/秒とかなり低速だったのですが、
ゆっくりと上昇を続け、今朝、13日7時(世界時12日22時)頃に550km/秒に達しました。
現在まで、この速度で安定しています。

磁場強度が強まり、速度が上昇したことで、磁気圏が乱れやすい状態になっていますが、
AE指数を見ると、500nTの小規模変動はあるものの、目立った乱れは起きていません。
それは、太陽風磁場の南北成分(赤線)が、
北寄り(プラス方向)にかたよって変化しているためです。

太陽風磁場の南北成分は、オーロラ活動のスイッチの様な役割をしていて、
これが、南向き(マイナス方向)に切り替わらないと、
磁気圏へエネルギーが効率よく流れ込みません。
ここまでの変化では、大きな南向きが発生していないので、
磁気圏は比較的穏やかな状態を保っているのです。


高速風は、これから数日間にわたって続くと予想されます(もう一段上昇するかもしれません)。
高速風が続いている間に、磁場南北成分が南寄りに切り変わると、オーロラ活動も活発になります。
高速風が中盤を迎えると、次第に磁場強度は下がって行きます。
そうなると、大きな南向きが現れなくなるため、
オーロラ活動も小規模にとどまるようになります。

27日周期の図によると、高速風の始まりは1日半ほど遅くなりました。
SOHO EIT284の太陽写真では、太陽の中心から南寄りに、
今回の高速風の原因であるコロナホールが見えています。
コロナホールの左端がまだ中心線に達する手前くらいなので、
高速風はもう4日くらいは続くのではないでしょうか。
前周期の変化と同程度になるのかもしれません。


太陽のフレア活動は非常に穏やかです。
X線のグラフは最低レベルが続いています。
黒点も見られない状態です。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。