宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 2/ 8 10:34 更新 小規模のオーロラ活動が頻繁に発生しています。速度が通常レベル(440km/秒)で、磁場が南北に変動しているためです。 担当 篠原 速度が上昇するかと思われた太陽風ですが、目立った変化はなく、 400km/秒から440km/秒へやや上がった程度でした。 前周期に見られていた速度の盛り上がりはなくなってしまった様です。 太陽風の磁場は、強度が6nT前後で安定しています。 南北成分が細かく変動していて、 -5nTの南向きから、+5nTの北向きまで、ひんぱんに振れています。 しっかりした振幅の南向きが見られていることと、 速度が通常レベルまで回復していることが重なって、 小規模ですがオーロラ活動が活発に起きています。 AER指数を見ると、500nTレベルの変動がたくさん観測されています。 極域の空はなかなかにぎやかだった様です。 シベリアの磁場データでも、この変動を見ることができます (この磁場データは、AE指数の基礎データのひとつです)。 右端の3分の1が昨日1日分の変化です。 マイナス方向へのとがった変化が、TIKで3度見えていますが、 この時にオーロラ爆発が発生しているのです。 昨日、コロナホールの様子が変わったようだとお伝えしましたが、 SOHO EIT284の長期間の写真を比較して、コロナホールの変化を見てみましょう。 今日の1枚目の写真は、2006年7月から今月までの、 27日おきの太陽写真を動画にしたものです。 太陽面の南東(左下)に見えるコロナホール(周囲より暗い領域)の形が、 時間をかけて変化している様子が分かります。 形や場所は微妙に動きますが、常に暗い影が見えています。 この間、高速風もまた、規模が大きくなったり小さくなったりしながらも、 安定的に繰り返し地球へやって来ました。 そして、最後の写真(昨日)では、そのコロナホールが見にくくなっているのが分かります。 明るい領域が出現したことと関係している様ですが、 消えてしまったのでしょうか、見えにくくなっただけなのでしょうか。 そして、この影響で高速太陽風がどうなるのか、今後の変化が注目されます。 高速風が回帰してくるのは、11日頃になると予想されます。 太陽のフレア活動は穏やかです。 新しい黒点群は特に見られません。 SOHO EIT284の写真では、問題のコロナホールのすぐ左隣に明るい領域が見えています。 磁場構造も存在しているのですが、黒点としては見えていない様です。 SOHO EIT284による、2006年7月から2007年2月までのコロナホールの長期変化。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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