宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 2/12 11:14 更新 太陽風の密度がたいへん小さくなりました。太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 昨日のお昼から、太陽風の密度がとても低い状態になりました。 ACEの図の3段目の橙色の線が、太陽風の粒子密度を示しています。 グラフが下限いっぱいの、0.1個/ccにまで下がっています。 参考のため、3日幅のACEの図を1枚目に掲載します。 約1日にわたって、グラフのまん中に穴があいた様になっています。 ここまで少なくなると、粒子測定器が測定限界に達する様です。 速度のグラフ(黄色)は、点が散らばった様になっていて、正確な速度が読み取れません。 太陽風の粒子が減ると、地球の磁気圏に与える圧力が弱まるため、 普段押しつぶされている磁気圏が、外側へ大きく広がります。 昨日1日間は、磁気圏もリラックスした状態だったのでしょう。 低密度状態は、今朝、12日5時(世界時11日20時)頃に終わりました。 現在は、密度も4個/ccと普段の数に戻っています。 速度はとても低速です。密度回復後は300km/秒で安定しています。 磁場強度は4nTと通常の強度です。 太陽風磁場に乱れがないことから、高速風の到来はもうしばらく先の様です。 SOHO EIT284の太陽写真では、まん中やや南寄りに、 コロナホールの暗い姿がしっかりと見えています。 ちょうど今、地球向きにまっすぐ高速太陽風を吹きだしているのです。 この写真のときに飛び出した太陽風は、3日ほどかけて、 14日頃に地球へやって来るでしょう。 高速風の始まりは、明日、13日頃と予想されます。 太陽風磁場の強まりが始まると、いよいよです。 太陽風がとても低速ですので、 現在の磁気圏活動はとても穏やかです。 太陽は無黒点のままです。 活動的な領域がほとんど見られないため、X線グラフの強度はとても低い状態です。 EIT284の太陽写真の東側にも明るい領域はなく、 新しい黒点群が上がって来ることもなさそうです。 フレア活動は今後も穏やかでしょう。 ACE衛星が観測した、過去3日間の太陽風の変化。3列めの橙色線が粒子密度。まん中の部分が大変低くなっています。横軸の数字は日付になります。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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