宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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27日周期 (NICT)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 1/21 10:43 太陽風の速度が下がり始めました(550km/秒)。新しい黒点群が発生しています。
2007/ 1/22 10:28 太陽風の速度は下がり(450km/秒)、地球は高速風帯を抜け出しつつあります。
2007/ 1/23 12:23 太陽風は通常の速度にもどりました(420km/秒)。コロナホールが太陽の東に見えて来ました。
2007/ 1/24 10:43 太陽風の速度は下がり(380km/秒)、オーロラ活動は穏やかです。
2007/ 1/25 11:43 太陽の東端でB9の小さなフレアが発生し、CMEが飛び出しています。地球への影響はないでしょう。
最新のニュース

2007/ 1/26 11:59 更新
C6.3の長時間型小規模フレアが発生し、CMEが見られています。太陽風は低速です(330km/秒)。

担当 篠原

昨日お知らせした、24日23時(世界時24日14時)のB9.0の小さなフレアに続いて、
25日16時(世界時25日7時)にも、C6.3の長時間型小規模フレアが発生しました。
発生箇所は同じく、太陽の東端のまだ上がって来ていない黒点群です。
太陽の端っこで起こった現象でしたので、
SOHO衛星のEIT195カメラで、とてもきれいなポスト・フレアループが見えていました。
ファイルサイズが大きくなりますが、動画を掲載します。

2つのフレアによって、CME(太陽ガスの放出現象)も2回発生しました。
こちらも、SOHO衛星LASCO C3の動画をご覧下さい。
地球から見て、真横に飛び出していますので、影響はないでしょう。

フレアを起こしている黒点群は、まもなく太陽の東端に姿を現すでしょう。
どのような規模の黒点群なのか、活発な活動度を保ち続けているのか、
注目されます。
太陽のこちら側に回って来ると、地球への影響も及びやすくなります。
B9.0、C6.3のふたつのフレアも、本来はもっと規模の大きな活動です。
黒点が見えるようになれば、
中規模クラスのフレアが観測されるようになるかもしれません。


太陽風は、速度が下がりきって、330km/秒付近で安定しています。
かなり低速の状態です。
密度(橙色線)が、2個/ccから10個/ccへ急に高まったりしていますが、
速度などの変化は伴っていません。
穏やかな太陽風が続いています。

速度が下がっているので、オーロラ活動も弱く、
AE指数にはほとんど変化が見られません。
明日いっぱいまでは、穏やかな状態が続くでしょう。
28日以降は、次の高速風への注意が必要となります。
高速風の発生源であるコロナホールが、SOHO EIT284の写真に濃く、大きく見えています。
左側の写真が、現在の太陽です。
右側の写真は、1周期前の太陽です。
コロナホールは、前周期と同様の規模を保っています。
このため、27日前と似た高速太陽風の変化が見られるのではないでしょうか。

放射線帯の高エネルギー電子は、わずかに減少している程度です。
このまま、次の高速風が来るまで警戒レベルを保っているかもしれません。




SOHO EIT195カメラが捉えた、25日16時(世界時25日7時)のC6.3のフレア発生前後の太陽の様子。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星LASCO C3カメラが観測した2つのCME。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

1/26 01:06 UT

12/30 01:06 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。