宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
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LASCO C3 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 1/18 13:02 たいへん高速の太陽風が続いています(640〜700km/秒)。激しいオーロラ活動が発生しています。
2007/ 1/19 14:26 太陽風はたいへん高速の状態が続いています(650〜700km/秒)。オーロラ活動も活発です。
2007/ 1/20 11:15 600km/秒台の高速の太陽風が続いています。放射線帯の高エネルギー電子が高いレベルです。
2007/ 1/21 10:43 太陽風の速度が下がり始めました(550km/秒)。新しい黒点群が発生しています。
2007/ 1/22 10:28 太陽風の速度は下がり(450km/秒)、地球は高速風帯を抜け出しつつあります。
最新のニュース

2007/ 1/23 12:23 更新
太陽風は通常の速度にもどりました(420km/秒)。コロナホールが太陽の東に見えて来ました。

担当 篠原

SOHO衛星EIT284の太陽画像に、コロナホールが見えて来ました。
掲載している左側が現在の太陽です。
太陽の東端(左端)のやや南寄り(下寄り)に、暗い影が見えています。
これがコロナホールです。
ここは、太陽の磁場が宇宙空間に向かって広がっている領域です。
広がった磁力線に沿って、太陽のコロナガスが外側へ向かって吹き出しています。

太陽がちょうど一回転する、27日前の写真を右側に掲載します(12月26日)。
左の写真とほぼ同じ位置に、暗い影(コロナホール)が見えているのが分かります。
このことから、今周期も前周期と同じ様に、高速の太陽風がやって来ると予想されます。

コロナホールは、まだ太陽の東端に近い場所にあります。
太陽の中心線に達するまで、3日ほどかかるでしょう。
太陽の中心線に達すると、地球へ向かってまっすぐに高速の太陽風が飛び出します。
太陽を出発した高速風は、更に3日かけて地球へやってきます。
この結果、今日から約6日経った頃、
1月29日に高速風がやって来ると予想されるのです。

27日周期の図を参考にすると、その前日、28日くらいから太陽風の磁場が乱れ始め、
次第に速度が上昇を始めると予想されます。
今後のEIT284の写真を見ながら、太陽風の変化を予想してみてください。


さて、昨日より太陽風の速度はやや下がって、現在は420km/秒となっています。
通常の速度に戻ったと言ってよいでしょう。
磁場強度も4nTで、普段のレベルです。

磁場の南北成分には、-2nTくらいの弱い南向きが見られています。
しかし、速度が下がってしまっているので、磁気圏への大きな影響はありません。
AE指数を見ると、いくらか変化が見られますが小規模の変動です。

今後は、更に速度が下がり、低速風になっていくと思われます。
磁気圏へのエネルギー流入は更に弱まり、オーロラ活動は小さくなって行くでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、やや下がっていて、
かろうじて警戒レベルの10,000に達している状態です。
明日から明後日にかけて、このレベルを切るように弱まって行くと思われます。

太陽では、939黒点群がひとつだけ見えています。
昨日と比較すると、黒点の数は増えている様ですが、
X線グラフの変化は弱まり、活動度は下がっている様です。
規模の小さな黒点群ですので、太陽のフレア活動としては穏やかに推移するでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

1/22 19:06 UT

12/26 19:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。