宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2007/ 1/14 11:05 更新 マックノート彗星が太陽の横に来ています。太陽風の密度が下がっています。速度はやや遅めになり、磁気圏は静穏です。 担当 篠原 マックノート彗星がどんどん太陽に近づいています。 写真では、今日にも太陽の横を通過しそうです。 実際の彗星は、昨日、13日4時(世界時12日19時)が太陽との最接近だったそうです。 距離は0.17天文単位ということで、地球と太陽の距離の約5分の1です。 現在の最新写真と、動画を掲載します。 また、リアルタイムのページで、最新画像をどうぞ。 マックノート彗星に浮かれているうちに、という訳でもありませんが、 太陽風のデータも面白い状況になっています。 3枚目の図に、7日間の太陽風のデータを掲載します。 このなかで、橙色線のプラズマ密度のグラフに注目してください。 図の後半の2日間で、密度が1個/ccを切って、 0.2〜0.5個/ccあたりに下がっているのが分かります。 普段は、図の前半の様に、数個/ccくらいあります。 10分の1とまではいきませんが、数分の1には減少していると行ってよいでしょう。 この影響で、磁気圏の中、静止軌道にあるGOES衛星の磁場変化が 普段と違う様子になっています。 4枚目の図を見てください。 これは、GOESで観測された、北向き磁場の3日間の変化です。 最初の1日目は、正弦波の様に周期的な波打ちをしています。 ところが、2日目以降は、この変化が消え、平坦な形をしています。 地球の磁気圏は、プラズマの流れである太陽風の影響を受け、 太陽側は押しつぶされ、反対側は吹き流しの様に引き延ばされた形をしています。 太陽風が強い(密度が高かったり、速度が速かったり)と、より大きく変形を受け、 磁気圏の磁場の形がゆがみます。 GOES衛星の1日目の波打ちは、磁気圏の形のゆがみを観測しているのです。 一方、太陽風が弱まる(密度が下がったり、速度が遅くなる)と、 磁気圏の変形が小さくなって、磁気圏の形はより対称にもどります。 磁気圏の中を1日で1周するGOES衛星の磁場データも、変化が小さくなるのです。 この2日間のGOESの磁場データはこの状況を示しているのです。 密度の低い太陽風はやがて終わりを迎えます。 その時に、GOESの変化も同様に回復していることを確認してみてください。 さて、太陽風は、速度が360〜380km/秒とやや遅めになっています。 磁場強度は5nTでほぼ安定。 南北成分は北向きで安定しています。 このため、磁気圏のオーロラ活動もとても穏やかです。 AE指数の図が更新されていないので、シベリアの磁場データを掲載します。 後半の2日間(前日も太陽風磁場は北寄りでした)は、とても静穏です。 観測器が壊れているのでは?と勘違いしそうなくらいです。 今日から明日にかけて、穏やかな太陽風が続くでしょう。 明後日の16日に入るくらいから、次の高速太陽風がやって来ると予想されます。 発生源のコロナホールが、SOHO EIT284の写真で、 太陽の中心を過ぎたところに見えています。 太陽風の磁場の変化は、やや早く、明日の15日からはじまるかもしれません。 太陽のフレア活動は概ね穏やかです。 細かいBクラスの変化が見えていますが、大きな黒点群はなく、 今後の目立った活動につながることはなさそうです。 太陽の東側に新しく928黒点群が見えています(写真には番号はありません)。 SOHO衛星LASCO C3カメラでマックノート彗星が見えています(14日9時、世界時14日0時)。 (c) ESA & NASA SOHO LASCO C3による、マックノート彗星の動画。 (c) ESA & NASA ACE衛星による、7日間の太陽風データ。橙色の密度データが減少しています。 (c) NOAA/SEC GOES衛星が観測した、静止軌道における北向き磁場の変化。後半の2日間の変動がとても小さくなっている。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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