宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 1/ 7 10:32 太陽風の速度は下がり(430km/秒)、通常レベルに戻っています。磁気圏も穏やかになっています。
2007/ 1/ 8 08:06 太陽風は低速風になりつつあります。全体的に宇宙天気は穏やかです。
2007/ 1/ 9 11:53 太陽風はかなり低速になっています(320km/秒)。磁気圏は概ね静穏です。
2007/ 1/10 12:04 太陽風の速度が通常レベルへと上がっています(380km/秒)。太陽風に小規模の乱れがやってきているのでしょう。
2007/ 1/11 11:25 太陽風の速度がやや上がり(420km/秒)、小規模のオーロラ活動が見えています。小さな小規模フレアが発生しました。
最新のニュース

2007/ 1/12 10:32 更新
太陽風の速度が500km/秒まで上昇しています。
2007/ 1/12 19:26 追加 
マックノート彗星が見えて来ました。動画を掲載します(ページの一番下です)。

担当 篠原

太陽風の速度が思ったよりも上昇しました。
昨日のニュース以降もゆっくりと速度は上がり続け、
11日22時(世界時11日13時)頃に500km/秒に達しました。
ここまで上がれば、高速風領域と呼んでもよいでしょう。

今日の1枚目の図で、1週間の太陽風の図を掲載します。
速度(黄色線)を見ると、図の真ん中の9日くらいからゆっくりと、
300km/秒から500km/秒へと上がり続けています。
一方、速度が上がり始めるところでは、
磁場強度(白線)が一足先に、3nTから7nTへ強まっています。
コロナホールの高速風の変化で見られるパターンです。
分かりにくかもしれませんが、粒子密度(橙色線)もまた、
速度の上昇に先立って増加しています。
1個/ccから4個/ccくらいの変化ですので、
多少増加が見られる、というくらいでしょう。

この図で見ると時間が圧縮されて見えるので、ゆっくりした変化が見易くなります。
この図の11日の部分では、速度は増加傾向に見えますが、
磁場強度(白線)、粒子密度(橙色線)はいずれも減少が始まっています。
磁場強度の数値がもう少し下がらないと(3nTくらい)、安心できないところもありますが、
恐らく、今回の高速風は最高速領域に達していて、
今後はゆっくりと速度が下がって行くでしょう。

現在の期間というのは、周期性で考えると、
3周期前の2006年10月頃までは、
コロナホールによって安定した高速風が繰り返されていました。
しかし、11月に、黒点群の発生によってコロナホールが見えなくなり、
太陽風の速度の変化パターンも変わってしまったのです。
しかし、今回の速度変化を見ていると、
高速風が発生する構造がある程度残っているのかもしれません。
次回、どのような変化をするのか楽しみです。


速度が上がっている影響で、小規模ですがオーロラ活動が続いてます。
AE指数のグラフは、昨日の図と同程度の、
300nT規模の小さな変動が断続的に見られています。
極域ではそれなりにオーロラが楽しめたのではないでしょうか。

太陽風の速度が高めのうちは、現在程度の磁気圏活動が続くでしょう。
やがて、速度が下がり始めると、
それとともにオーロラはおとなしくなってしまいます。

太陽のフレア活動は穏やかです。
太陽面をにぎわせていた933黒点群は、西の端に沈みつつあります。
935黒点群もこれに続き、太陽はさみしくなってしまいそうです。
ただ、SOHO EIT284の写真を見ると、
太陽の東端(左端)に明るい領域が見られています。
新しい黒点群が上がって来るかもしれません。


昨日お知らせしましたが、マックノート彗星が、
SOHO LASCO C3カメラに今夜あたり登場しそうです。
私は、昨日の夕方、日没後30分くらいに、西の低空で彗星の姿を見ることができました。
低空がもやっていて透明度が悪かったので、かろうじて見えたという印象です。
見えた時間も10分程度でした。
それでも、右上に向かって尾が伸びる様子を双眼鏡で見ることができました。
LASCO C3の最新の写真はこちらでどうぞ。
最新の画像
最新の動画

また、Spaceweather.comに、マックノート彗星の写真集が作られています。

2007/ 1/12 19:26 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります
今日のお昼、12日11時(世界時12日2時)頃に、
マックノート彗星がSOHO LASCO C3の視野に入って来ました。
ここまでの動画をお楽しみください。
彗星は、16日まで楽しめます。



ACE衛星による、7日間の太陽風の変化。太陽風速度(黄色線)が上昇している。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC




2007/ 1/12 19:26 追加

SOHO衛星のLASCO C3カメラの視野を、マックノート彗星が横切っています。
(c) ESA & NASA




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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。