宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/12/31 13:20 更新 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。太陽の東端から新しい黒点群が上がってきました。 担当 篠原 SOHO LASCO C2カメラで、CME(太陽ガスの放出現象)が、 太陽から西(右)に向かって飛び出しているのが観測されました。 30日7時(世界時29日22時)頃に開始しています。 このCMEは、フィラメント消失と関連した現象です。 SOHO EIT195の動画でその様子を見ることができます。 地球から見て、ほぼ横方向に飛び出していますので、 地球への影響はほとんど見られないでしょう。 太陽面の東端(左端)から、新しい黒点群が上がってきました。 今日掲載の写真にぎりぎりで見えています。 この黒点群には、933と番号が付けられています。 GOES衛星のX線データには目立った変化は無く、穏やかな黒点群のようです。 太陽はこのまま穏やかな状態が続きそうです。 太陽風は低速で安定しています。 昨日以降、330km/秒前後で推移しています。 太陽風磁場は強度3nT前後。 低速で磁場強度も弱まっているので、磁気圏の活動はかなり穏やかです。 オーロラ活動を示すAE指数には、ほとんど変化がありません。 シベリア磁場データを見ても、3日間を通してほとんど変化が見られません。 磁気圏が穏やかな状態が続いているのがよく分かります。 この穏やかな状態は、明日くらいまで続くと思われます。 その後、1月2日頃からコロナホールによる高速風がやってくるでしょう。 速度の上昇に先立って、太陽風の磁場に変化が現れると予想されます。 27日周期の図で12月5日を見ると、 速度(緑色線)の上昇よりも半日ほど早く、磁場強度(青線)が強まり始めています。 今回も、同様の変化が見られると思います。 明日の午後以降の太陽風磁場の変化に注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は、 ようやく警戒ラインを割る程度に減少しました。 引き続き減少して行くでしょう。 2006年は、今日で最後になりました。 今年も1年間ありがとうございました。 そろそろ太陽活動が次の周期に入る頃です。 来年の長期的な注目点は、太陽の次の極大への変化の始まりになるでしょう。 それでは、どうぞよいお年をお迎えください。 2007年も宇宙天気ニュースをよろしくお願いします。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C2カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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