宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
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オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/12/25 11:47 太陽風は再び速度を上げ、現在もかなり高速です(600km/秒)。今後は、ゆっくりと下がって行くでしょう。
2006/12/26 12:16 太陽風は速度を下げつつあります(500km/秒)。オーロラ活動は小さくなって来ています。
2006/12/27 10:42 太陽風は通常の速度に戻りました(420km/秒)。磁気圏の活動も穏やかになっています。
2006/12/28 10:55 太陽風は低速になっています(360km/秒)。磁気圏も静穏です。
2006/12/29 11:04 太陽風はとても低速です(320km/秒)。太陽は無黒点になっています。
最新のニュース

2006/12/30 10:58 更新
太陽風は低速(330km/秒)で、地球の磁気圏も穏やかです。コロナホールが太陽の中心線に達しています。

担当 篠原

穏やかな宇宙天気が続いています。
太陽風は、29日21時(世界時29日12時)に速度が380km/秒へ一時的に上昇しましたが、
大きな変化ではありません。
その後、速度はゆっくり下がって、現在は330km/秒とかなり遅い状態に戻っています。

太陽風の磁場強度は4nT前後で、通常の強さです。
昨日のACEの図と比較すると、いくらか強まっていますが、
変化としては小さなものです。
速度の小規模の乱れと関係した変化なのでしょう。

太陽風は概ね低速の状態が続き、
磁気圏のオーロラ活動も穏やかなままとなっています。
AE指数には目立った変化は観測されていません。

さて、SOHO EIT284の太陽写真を見ると、
太陽の真ん中近くに黒い影、コロナホールが見えています。
ここは、太陽が持っている磁場が、外側へ向かって広がっている領域です。
磁場が広がっているために、太陽コロナの高温のプラズマガスが、
太陽から外側へ向かって逃げ出して行くのです。
そのため、この領域だけ高温のガスが減り、周囲よりも暗く見えるのです。

ちょうど今日の写真では、コロナホールの先端(右端)が太陽の中心線に達しています。
今、ここから外側へ向かって飛び出しているプラズマのガスは、
まっすぐ地球へと向かってくるのです。
コロナホールから飛び出す高速の太陽風は、3日ほどかけて地球へやってきます。
1月2日頃にやってくることになるでしょう。
年明け後の、ACEのデータに注目してください。

このコロナホールは、27日前の前回は、最高速度が600km/秒を超え、
高速風は4日ほど続きました。
今回も同程度の変化が起こるのではないかと思います。


放射線帯の高エネルギー電子は、いくらか減少していますが、
依然高いレベルを保っています。
もうしばらく注意が必要でしょう。

太陽は無黒点のままで、とても穏やかです。
SOHO EIT284の写真の東端(左端)を見ると、とても明るい領域が見えています。
今月の初めに大活躍をした930黒点群の位置に相当する様です。
まだ黒点群として残っているのかもしれません。
SOHOの観測では、このところ目立ったCME(太陽ガスの放出現象)は、
太陽の裏側起源のものも見られていませんので、
この黒点群には、前回の様な活動度は残っていないでしょう。
通常レベルのフレア活動については、今後に注目です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。