宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/12/15 20:36 [続報] 激しい磁気嵐が発生しています。オーロラもたいへん活発です。高速太陽風は弱まりつつあります。
2006/12/16 09:57 大規模な磁気嵐は、終息に向かっています。今夜以降、次の高速風がやってくるでしょう。
2006/12/17 10:41 CMEによる高速の太陽風が来ました。速度はそれほど高くなく(650km/秒)、北寄りの磁場のため、磁気圏は穏やかです。
2006/12/18 12:04 930黒点群は西に没しつつあります。太陽風は通常レベルに戻り、磁気圏も穏やかです。
2006/12/19 10:24 太陽風の速度が上昇しています(550km/秒)。太陽は無黒点になりました。
最新のニュース

2006/12/20 13:56 更新
高速の太陽風が続いています(600km/秒)。オーロラも活動的です。アクセスの累計が100万件に達しました。

担当 篠原

昨日、12月19日のお昼前に、宇宙天気ニュースの累計アクセス件数が100万件に達しました。
これまで長期にわたってご愛読いただいて、たいへんありがとうございます。
後ほど、100万件までの経過を簡単にご紹介したいと考えています。
どうぞこれからもよろしくお願いします。


いきなり宇宙天気の話題から逸れますが、
今日の1枚目の写真は、SOHO LASCOC3の写真です。
画面の左側を、上から下へ天の川が流れています。
淡い光なのですが、お分かりでしょうか。
左下の領域は、明るめに見えています。

こちらの動画で見ると、より分かりやすいと思います。

場所としては、いて座のあたりの天の川です。視野の右の外側には、さそり座があります。
夏の夜空に輝く天の川が、冬のちょうど今、太陽の向こう側に見えているのです。
これからしばらく、太陽が天の川を横切って行く様子を楽しむことができます。


さて、太陽風は、昨日以降そのまま高速の状態が続いています。
昨夕、19日17時(世界時19日8時)に、550km/秒から600km/秒へ一段階速度が上がり、
以降、600km/秒前後と高速の状態を保っています。
磁場強度は大きな変化は無く、7nTで安定しています。
結局、前周期よりも2日近く高速風の到来が早まったということになるようです。

SOHO EIT284の太陽写真を見てください。
太陽の南半球(下半分)側に、西側(右側)から中心にかけて、
コロナホールの淡い影が見えています。
右端は地球への影響位置(影響が及ぶタイミングとしての位置です)に達し、
一方、左端は中心線を横切る手前くらいの位置にあります。
この全体が通過する期間、高速風が地球へ向かうことになりますから、
高速風はこれから5日くらい、比較的長い期間続くことになりそうです。
前周期の変化を参考にすると、下がり始めるのは12月25-26日頃になるかもしれません。

速度がだいぶ上昇しましたので、オーロラ活動も活発化しています。
AE指数では、1000nTに達する中規模の活動が3回ほど見られ、
その他でも、300〜500nT規模の小さな変動が続いています。
ACEの太陽風磁場を見ると、-3nTくらいの南向きが比較的頻繁に現れています。
この刺激によって、磁気圏も活動的になっているのでしょう。

今後も、速度が高まっているあいだは、
太陽風磁場が南向きになることで、中規模程度のオーロラ活動が発生するでしょう。

放射線帯高エネルギー電子は、一段下がりましたが、
10000のレベルを保っていました。
高速風の後半くらいからは、再び増加が始まると予想されますので、
今後の変化に注意する必要があるでしょう。


太陽は無黒点のままです。
X線のグラフは更に下がり、最低のレベルです。
とても穏やかな状態です。


本日は更新時刻が遅くなり、申し訳ありませんでした。



SOHO衛星のLASCO C3カメラで、夏の天の川が見えています。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。