宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/12/15 13:51 900km/秒の非常に高速の太陽風が到来しました。その後、磁場が大きく南を向き、磁気嵐が大きく発達しています。
2006/12/15 20:36 [続報] 激しい磁気嵐が発生しています。オーロラもたいへん活発です。高速太陽風は弱まりつつあります。
2006/12/16 09:57 大規模な磁気嵐は、終息に向かっています。今夜以降、次の高速風がやってくるでしょう。
2006/12/17 10:41 CMEによる高速の太陽風が来ました。速度はそれほど高くなく(650km/秒)、北寄りの磁場のため、磁気圏は穏やかです。
2006/12/18 12:04 930黒点群は西に没しつつあります。太陽風は通常レベルに戻り、磁気圏も穏やかです。
最新のニュース

2006/12/19 10:24 更新
太陽風の速度が上昇しています(550km/秒)。太陽は無黒点になりました。

担当 篠原

太陽風の速度が上昇しています。

ACE衛星の観測によると、18日18時(世界時18日9時)から、
太陽風の速度、磁場強度の増加が始まっています。
速度は400km/秒くらいに下がっていましたが、
それから半日ほどかけて、現在は550km/秒に上昇しています。
一方、磁場強度は、それまでの3nTから、
8時間ほどで10nTを超える程度に強まりました。
そこでピークを迎え、現在は5nTくらいに弱まっています。

磁場強度が落ちたということで、
速度の上昇は、このあたりで一段落しそうです。

SOHO EIT284の太陽写真を見ると(左側が最新です)、コロナホール
(かなり淡いですが、南寄りやや西(下寄りやや右)に見える暗い領域です)は、
まだ大きくは西に進んでおらず、この影響が地球に及ぶにはやや早い感じがします。
ちなみに、27日前の前周期の写真(右側)と比較すると、
コロナホールの位置に大きな違いはありません。
そして、27日周期の図で速度の変化を見ると、
前周期は11月23日から本格的な上昇を始めていて(今周期では12月20日に相当します)、
12月18日の上昇はだいぶ早まっていることになります。

以上のことから、現在の乱れは、もう少し規模の小さな変動で、
コロナホールの本格的な影響は、これから改めて始まるのではないかと思います。
これから明日にかけての、太陽風の変化に注目してください。

前周期の高速風は、最高が650km/秒を超えるほどになり、
6日にわたって高速風が続く、かなり立派なものでした。


速度の上昇によって、オーロラ活動も発生しています。
AEデータは、観測点の数が揃っていないためか、目立った変化はありませんが、
シベリアの磁場データで、小規模の変動が記録されています。
速度が高まっていますので、今後も同じ様な状況が続くでしょう。
ただし、磁場強度は弱まっているので、大きな変動は発生しないと思います。


930黒点群が太陽の向こう側に回り、太陽は無黒点になっています。
X線の強度も一気に下がり、穏やかな太陽が帰って来ました。

放射線帯の高エネルギー電子は、
グラフとしては、昨夜まで高いレベルを保っています。
しかし、最後の部分で大きく減少を示しています。
これは、太陽風の速度が上昇して、磁気圏がやや活動的になった影響だと思われます。
今日のピークでは、だいぶ下がっているのではないでしょうか。
警戒レベル(10,000の線)を割っている可能性もあります。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

12/18 13:06 UT

11/21 13:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。