宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/12/17 10:41 更新 CMEによる高速の太陽風が来ました。速度はそれほど高くなく(650km/秒)、北寄りの磁場のため、磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 昨夜、17日2時半(世界時16日17時半)頃、ACE衛星で次の高速太陽風の到来が観測されました。 15日7時(世界時14日21時)のX1.5大規模フレアの影響によるものです。 ただ、今回はそれほど大きな乱れではなく、 速度は650km/秒に強まっただけでした (細かく見ると、その後、瞬間的に800km/秒へ上昇する変化が見られています)。 磁場強度は10〜15nTに強まりました。 こちらもたいへん強いという様な強度ではありません。 今回、フレアの発生から高速風の到来まで、約43時間かかりました。 2日かからなかったにしては、650km/秒という速度はやや遅めだったと感じます。 14日の高速風はフレア発生から約35時間後に到来し、速度は900km/秒に上昇しました。 太陽風の伝播には様々な要因が関わるので、 単純に速度と時間だけで比較する事はできませんが、 前回と今回とでは条件に何か違いがあったのでしょう。 さて、太陽風磁場は強まったものの、 これまでは北寄りに推移しています。 また、強さは+5nT程度で、大きく強まる事もありませんでした。 そのため、高速風到来後の磁気圏への影響は小さく、 AE指数はほとんど変化がありません。 シベリア磁場データを見ると、14日の大きな変化と比べ、 今回(右側3分の1)は、瞬間的な変化(太陽風の速度上昇の瞬間の変化)があるだけで、 その他はとても穏やかです。 沖縄の磁場データも順調に静穏レベルへと回復しつつあります。 太陽風は現在も650km/秒を保っています。 磁場強度は5nTに下がり、通常レベルです。 高速風は長時間は続かず、やがて下がり始めるでしょう。 下がりきるまでは、磁場が南寄りに変わった場合は、 ある程度のオーロラ活動が期待できます。 930黒点群はだいぶ西に傾いてきました。 規模はまだ保っている様ですが、 地球へ影響を及ぼす可能性はだいぶ小さくなっています。 X線のグラフを見ると、X1.5のフレア以降は目立ったフレア活動は起こしていません。 X線の強度も弱まっていく傾向が見られ、 活動度は下がりつつあるのではないでしょうか。 ただ、引き続き注目を続ける必要はあるでしょう。 今日は、1枚目の写真でSOHO EIT284の写真を掲載しています。 いつものサイトの写真更新がまだでしたので、違うところから参照しています。 12月5日以降は、大規模フレアや磁気嵐の騒動でたいへんでしたが、 その間に、次のコロナホールが太陽の中心に来ています。 コロナホールとは、太陽の磁場が外側へ向かって開いている場所で、 ここから速度の高い太陽風が、太陽系へ向かって吹き出しています。 EIT284の写真で、太陽の中心からやや南寄り(下寄り)に見えている暗い影の部分です。 「お祭りのあとの日常」という感じもありますが、 コロナホールが中心線に達していますので、 これから3日後の、12月20日頃に地球に高速風がやってきそうです。 27日周期の図を見ると、前周期も11月23日に高速風がやってきています。 この高速風帯の回帰です(1周期(27日)後が12月20日)。 前回は、600km/秒を超えるくらいの立派な高速風が来ていますので、 今回もどのような変化になるか、注目されます。 放射線帯の高エネルギー電子が高いレベルを保っています。 10,000の線を大きく超えて、昨日より40,000のレベルが続いています。 衛星の運用では障害が発生しやすい状況にありますので、 注意が必要でしょう。 一方、太陽放射線はすっかり強度が下がり、 通常の状態に戻りつつあります(まだ少し高めです)。 SOHO EIT284の太陽写真。17日7時(世界時16日22時)。 (c) ESA & NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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