宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/21 13:04 太陽風の粒子密度がかなり下がっています。磁気圏は穏やかな状態です。
2006/11/22 11:42 太陽風は低速で、地球は静穏です。CMEの動画を掲載します。
2006/11/23 10:48 太陽風の磁場強度とプラズマ密度が増加しています。高速太陽風がまもなくやって来そうです。
2006/11/24 10:34 高速風がやって来ました。太陽風の速度は500km/秒に上がり、活発なオーロラ活動が発生しています。
2006/11/25 12:12 コロナホールによる高速の太陽風が続いています(600km/秒)。オーロラ活動も活発に発生しています。
最新のニュース

2006/11/26 11:00 更新
高速の太陽風が続いています(600km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が増加を始めています。

担当 篠原

高速の太陽風が続いています。
昨日より、580km/秒〜620km/秒の安定した高速状態が続いています(ACEの黄色線)。
27日周期の図で、前回のこの高速風と比較すると、
最高速は高く、継続期間も長くなっていて、高速風領域の規模が大きくなった様です。

太陽風の磁場強度(白線)は、6nTと通常の強さで安定しています。
南北成分(赤線)は、-3nTと小さめですが南向き(マイナス)が頻繁に現れています。
連続しているというのではなく、細かく振動しながら南寄りが続いているという変化です。

この南向き磁場は、振幅としてはそれほどではありませんが、
速度が高いため、比較的活発なオーロラ活動を起こしています。
AE指数では、500nTを超える活動が2度見られ、
その他の時間帯でも500nTクラスの変動が続いています。
この3日間ほどオーロラ観望にはすばらしい日が続いている様です。

初めに書きましたが、高速風帯は規模が拡大している様で、
まだしばらく高速風は続きそうな気配です。
とういのは、太陽風の磁場強度が5nTレベルを保っているためで、
これがもう少し下がらないと、速度の低下が始まらないように感じます。
前周期の変化で考えると、今日いっぱいは現状レベルの高速風が続き、
明日に入った頃から速度が低下すると予想されます。
今周期、高速風の始まりは1日ほど早まっていました。
終わり方はどうなるでしょうか。


放射線帯の高エネルギー電子が数を増しています。
今日のグラフでは、警戒ライン(10の4乗の線)には達しませんでしたが、時間の問題でしょう。
高速風が続いている事から、明日には青線のGOES11が超えると思います。
あるいは、赤線のGOES12でも超えているかもしれません。
高速太陽風の後半からは放射線帯の変化に注意が必要です。
一旦増加すると、減少はとてもゆっくりです。
今後、数日にわたって警戒状態が続くと思われます。

太陽では、東の端(左端)から新しい黒点が姿を現しました。
926黒点群です。
11月22日のニュースで掲載したCME(太陽ガスの放出現象)は、
この黒点群が起こしたのかもしれません。
X線のグラフを見ると、目立った変化はなく、
現在はそれほど活動的な状態ではないのかもしれません。
まだ、詳しい様子が分かりませんので、今後の変動に注目したいところです。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。