宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/16 12:45 長時間太陽風の磁場が南を向いています。磁気圏で中規模の活動が起こっています。
2006/11/17 10:50 太陽風は通常の速度で安定しています。923黒点群を肉眼で見ることができました。
2006/11/18 12:14 太陽風の速度は下がり(350km/秒)、概ね穏やかな状態が続いています。太陽風速度の長期変化の図をごらん下さい。
2006/11/19 12:04 太陽風磁場が強まっています。南寄りになると、オーロラ活動などが強まる可能性があります。
2006/11/20 10:42 太陽風は通常の速度です(400km/秒)。オーロラ活動は穏やかです。
最新のニュース

2006/11/21 13:04 更新
太陽風の粒子密度がかなり下がっています。磁気圏は穏やかな状態です。

担当 篠原

太陽風が面白い変化をしています。
速度は450km/秒から350km/秒の間をゆるやかに変化していますが、
プラズマの密度がかなり減っていた様です。

ACEの図の橙色の線は、太陽風のプラズマ粒子の陽子の密度を表しています。
1立方cmあたり、何個あるかという値です。
今日のグラフでは、まんなかあたりで0.1に近づき、一部は下に降りて見えなくなっています。
最低では0.1以下にまで下がっていたのではないでしょうか。
ここまで下がると、ACEの測定器の限界が近づいてきて、値が不安定になります。
密度が一番下がったあたりで速度のグラフが散らばって乱れているのは、そのためです。

1立方cmあたり0.1個とは、500mlのペットボトルに陽子が
たった50個だけ入っているということになります。
そして、0.1を切っていた時間帯では、それ以下になっていたのです。
粒子が見えるなら、数えられそうな少なさです。


太陽風の速度は通常レベルで安定してます。
磁場強度も6nTと通常程度で、南北成分は北寄りに推移しています。
このため、磁気圏のオーロラ活動などはほとんど起こっておらず、
地球では、穏やかな状態が続いています。

このまま太陽風は穏やかな状態が続き、
24日頃から次の乱れがやってくるでしょう。


太陽では、923黒点群が間もなく西側(右側)に没します。
X線のグラフが小刻みに変動していますが、どの群が起こしているのかよく分かりません。
この様子だと、Cクラスの小規模フレアに達する可能性もありそうです。
(923群が起こしているなら、没した後は地球からは見えなくなります)

また、東端(左端)の向こう側でCME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
LASCO C3の写真を見てください。
地球に対して横方向に飛び出していますので、影響はありません。
この後、こちらから活動的な領域が新しく現れるのかもしれません。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

11/20 20:18 UT

11/20 21:18 UT

11/21 01:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。