宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/11/25 12:12 更新 コロナホールによる高速の太陽風が続いています(600km/秒)。オーロラ活動も活発に発生しています。 担当 篠原 高速の太陽風が続いています。 太陽風の速度は、24日16時(世界時24日7時)にもう一段上昇し、 それまでの500km/秒から、600〜650km/秒となりました。 コロナホールの高速風としては、高速になったほうだと言えます。 その後、現在まで同程度の高速状態が続いています。 太陽風の磁場は、速度の上昇とともに10nTから5nTへと弱まっています。 このことから、高速風は最高速に達したと考えられます。 地球への影響を決める、太陽風磁場の南北成分は、 ACEの図の前半では、-5nTから-3nTくらいの南向きが連続的に現れています。 それほど大きな南向きではありませんが、速度が高まっているため、 活発なオーロラ活動が発生しています。 AE指数では1000nT近いオーロラ活動(変化の様子から、オーロラ爆発が連発したようです) が記録されています。 極域では、にぎやかなオーロラを何度も楽しむことができたでしょう。 ACEの図の後半では、南北成分が弱まって、0nT付近に近づいています。 振幅が小さいながらも南向きも含まれていて、小規模のオーロラ活動には繋がっている様です。 AE指数で200〜300nTの小規模の変動が続いています。 現在、磁場強度が弱まってしまったため、大きな南向きが現れる可能性は小さくなっています。 ですが、速度がかなり高いので、小さな南向きでも活発なオーロラ活動には繋がります。 27日周期を見ると、高速風は今日から明日にかけて続くと思われます。 速度が高い間は、オーロラ活動が強まる可能性が続きます。 放射線帯の高エネルギー電子は、昨日より、一気に数を増やしています。 現在、太陽風の速度がだいぶ高くなっているので、 これから一段と上昇するのではないかと思われます。 今後の高エネルギー電子の変化に注意して下さい。 10の4乗のラインを超えるほどになると、 人工衛星で障害が発生しやすくなると考えられています。 一方、太陽は、無黒点でとても穏やかです。 X線のグラフでは、強度が増加の傾向にあります。 これは、太陽の東側のまだ向こう側にある活動領域が、 こちら側に向かってきているためだと思われます。 SOHO EIT284の太陽写真で、左に明るく見えている領域です。 どのような黒点群が見えて来るでしょうか。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|