宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/11/16 12:45 更新 長時間太陽風の磁場が南を向いています。磁気圏で中規模の活動が起こっています。 担当 篠原 昨日より、太陽風は360km/秒前後のやや低速なままで安定しています。 磁場強度も、6nTに上がったまま概ね安定しています。 昨日の磁場強度と速度の変動は、小規模の変化に過ぎなかった様です。 太陽風磁場の南北成分が、16日4時(世界時15日19時)頃から連続的に南を向くようになりました。 現在まで、約8時間にわたって-5nTのやや強い南向きが続いています。 速度が遅めとはいえ、磁気圏への影響も発生しています。 オーロラ指数のAE指数は、500nTから800nTの中規模の変動が記録されています。 これは、オーロラ活動の強まりと、 磁気圏の大規模な対流運動の強まりの両方の効果が含まれていると思います。 現在の磁場の南向きがどこまで続くのか、はっきりしたことは分かりません。 いつまでも続く様な変化ではありませんので、やがて普通の状態に戻ると思います。 ただし、南を向いたままで速度が上昇することになると、オーロラ活動の規模は一気に拡大します。 27日周期で考えると、回帰性の高速太陽風がそろそろ地球にやってくる頃です。 今回は、923黒点群の影響で、コロナホールがSOHO EIT284の写真では見えなくなっていました。 コロナホールまでなくなってしまったのか、活動領域の明るさで見えなくなっているのか、 今後の太陽風の変化が注目されます。 高速風の始まりは、磁場強度の強まりで知ることができます。 現在、6nT前後にある磁場強度の線が、10nTを超えて強まって行くと、高速風の到来です。 磁気圏活動の強まりの影響で、放射線帯の高エネルギー電子の数が一気に減少しています。 警戒ラインを大きく割って、一段落ついています。 太陽では、新しくでてきた924黒点群でC1.8の小さめの小規模フレアが発生しています。 16日4時(世界時15日19時)頃です。 新しいこともあって、いくらか活動的なのかもしれません。 しかし、黒点群としての規模は小さいので、大きなフレアにはつながらないと思います。 引き続き、小規模フレアへの注意を行えばよいでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|