宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
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Alaskaカメラ (SALMON)
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情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/13 09:51 放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。923黒点群が小規模フレアを起こしました。
2006/11/14 10:28 太陽風は通常の速度に戻りました(400km/秒)。放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルで安定しています。
2006/11/15 10:03 太陽風の速度はやや遅くなっています。南向き磁場の影響で、小規模のオーロラ活動が続いています。
2006/11/16 12:45 長時間太陽風の磁場が南を向いています。磁気圏で中規模の活動が起こっています。
2006/11/17 10:50 太陽風は通常の速度で安定しています。923黒点群を肉眼で見ることができました。
最新のニュース

2006/11/18 12:14 更新
太陽風の速度は下がり(350km/秒)、概ね穏やかな状態が続いています。太陽風速度の長期変化の図をごらん下さい。

担当 篠原

太陽風は速度が400km/秒から350km/秒へと下がっています。
完全に低速になってしまいました。
磁場強度は5nTと通常の強さです。
磁場強度増加の気配は無く、このまま安定した太陽風が続きそうです。

27日周期の図で10月20〜24日にかけて見えていた高速風領域は、
どうやらなくなってしまったようです。
この部分の高速風が、これまで安定的にやってきていた様子を、
太陽風速度の長期変化の図で紹介しましょう。

今日掲載の2枚目の図は、27日周期で7周期前から今周期までの速度のプロットです。
図の中心付近に、安定して速度の山があったことが分かります。
毎回、最高速が600〜700km/秒に達していて、コロナホール起源としては活気のある高速風帯でした。

発生源のコロナホールの変化を、1枚目のSOHO EIT284の動画で示します。
こちらは4月以降のコロナホールの様子です。
途中、SOHOの欠測で飛んでいる期間があります。
最後の写真では、923黒点群による明るい領域がコロナホールに被さるように出現しています。
詳しい仕組みは分かりませんが、黒点群の発達の影響で太陽表面の磁場構造が変わり、
コロナホールが消えてしまったということでしょうか。

この様子では、この後も穏やかな太陽風が続きそうです。
もしかすると、高速風の痕跡の様な乱れがやって来るかもしれませんが、
大きなものではないでしょう。
すると、これから5日くらいは静穏となりそうです。

次の乱れは、27日周期の図で10月28日以降に見えている変化です。
その原因となるコロナホールが、SOHOの最新の写真の南東(左下)に見えています。


放射線帯の高エネルギー電子は、低めのレベルで推移しています。
こちらも、このまま穏やかに推移するでしょう。

太陽では、今日も3つの黒点群が見えています。
どれも規模の変化はほとんどありません。
X線のグラフでは、とても小さな活動が2回見えています。
もしかすると、この流れでCクラスに達する活動が起こるかもしれません。
それでも、小規模のフレアにとどまるでしょう。



SOHO EIT284による太陽の長期変化(2006年4月〜11月)。長期間存在していたコロナホールが、今周期見えなくなってしまった。
(c) ESA & NASA


ACEが観測した太陽風速度の長期変化。図の中央部にあった速度の山が、今月に入ってなくなっている。
(c) NASA, NOAA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。