宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/ 1 12:32 太陽風は通常の速度にもどっています(420km/秒)。921黒点群がやや大きくなっています。
2006/11/ 2 10:20 太陽風は通常の速度で安定しています(400km/秒)。921黒点群が成長しています。
2006/11/ 3 11:33 921, 922黒点群が発達しています。太陽風磁場が安定して南を向き、磁気圏をやや活動的にしました。
2006/11/ 4 08:37 太陽風はやや低速の状態です(350km/秒)。921黒点群が目立っています。フレア活動は穏やかです。
2006/11/ 5 11:08 太陽風の速度がやや上がる、小さな乱れが来ました。
最新のニュース

2006/11/ 6 16:42 更新
921黒点群で、小規模フレアが2回発生しています。

担当 篠原

太陽で小規模フレアが2回発生しています。
太陽の中心やや西(右)寄りに見ている921黒点群が、
昨日、5日16時(世界時5日7時)にC1.3、
5日21時(世界時5日12時)にC3.7の小規模フレアを起こしました。

太陽では、今日に入ってもBクラスの小さなフレアが2回起こっています。
921黒点群は規模を保っていますので、
引き続き、現状程度のフレア活動が続く可能性があります。

昨日のニュースでは、太陽は穏やかでしょうと書きましたが、
そのすぐ後にフレアが起こりました。
太陽の活動度は、GOESのX線動画を見ているとよくわかります。
しかし、9月以降GOES12のX線のデータが停止しているため、
動画を見る事ができず、細かい雰囲気が分からなくなっているのです。
宇宙天気の分析では困った状態が続いています。


太陽風は400km/秒の通常の速度が安定して続いていました。
図の最後の部分で370km/秒にやや下がっていて、これから更に下がって行く可能性があります。
太陽風磁場は3〜4nTでやや弱めです。
-2nTくらいの南向きが続いている時間帯があります。
極域では、小さめのオーロラ活動が起こっていた様です。
シベリアの磁場データで200nTくらいの弱い変動が記録されています。
(AE指数は停止しています)

明後日くらいまで、太陽風、磁気圏は比較的穏やかな状態が続くでしょう。
9日くらいから次の高速太陽風がやってくると予想されます。
その原因となるコロナホールが、太陽の中心に見えています。
GOES-13のX線写真を掲載しています。
GOES-13は、まだ本運用には入っていない様で、写真では太陽が左側に傾いています。
頭を30度ほど左に傾けて写真を見てください。
(出張先から更新していますので、写真を補正することができませんでした)
ちょうど中心を越えたくらいですので、今吹き出した高速風が、3日くらいで地球にやってきます。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。6日16時 (世界時6日7時)。
(c) NOAA/SEC


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr


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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。