宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
Happy Birthday♪
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/10/27 10:23 太陽風はやや低速(360km/秒)で、磁気圏は概ね静穏です。これから高速の太陽風がやって来ると思われます。
2006/10/28 12:54 太陽風は低速です(360km/秒)。磁場強度は強まっていて、これから高速風が始まるかもしれません。
2006/10/29 11:48 地球は高速風領域に入りました。速度が550km/秒へ上昇しています。オーロラ活動も活発です。
2006/10/30 10:43 高速の太陽風が続いています(580km/秒)。オーロラ活動も活発に続いています。
2006/10/31 10:21 太陽風の速度はゆっくりと低下して、500km/秒を切りつつあります。
最新のニュース

2006/11/ 1 12:32 更新
太陽風は通常の速度にもどっています(420km/秒)。921黒点群がやや大きくなっています。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、太陽風は昨日のニュースの後、
31日16時(世界時31日7時)頃に速度が420km/秒まで下がりました。
その後はほぼ安定した状態で、現在まで来ています。

太陽風の磁場は4nTで普段の強度を保っています。
ただ、南北成分がやや強まって、-2〜-4nTの南寄りの状態が半日ほど続きました。
その影響で、オーロラの活動もある程度強まっています。
AE指数で500nTくらいの中規模の変動が、
磁場の南寄りと対応するように、半日ほど続いています。

ここでは、磁場が南向きと言っても、それほどの振幅ではないこと、
速度が通常レベルに下がっていることなどの理由で、
比較的小規模のオーロラ活動に留まっていたのでしょう。


ACEの図の最後の部分を見ると、南北成分が弱まって、南寄りの傾向も一旦終わっています。
このまま南北成分が小さくなったままで推移すると、磁気圏も穏やかになって行きます。
南寄りが再び強まるようでしたら、オーロラ活動も中小規模のものが続くでしょう。

いずれにしても、現時点では太陽風が大きく乱れる要素はなく、
基本的には穏やかな状態が明後日くらいまで続くと思われます。
明後日の11月3日か、4日に入った頃から、次の乱れがやってくる可能性があります。
27日周期の図の、10月7-8日に見えている変動の回帰です。
SOHO EIT284の太陽写真で、太陽の北極(一番上)から中心付近にかけて、
南北(上下)に黒い筋が見えています。
あまりはっきりしたものではありませんが、
乱れが到来した場合は、このコロナホールが関係すると思われます。


放射線帯の高エネルギー電子は、それほど増加せず、
昨日の、警戒ラインのやや下というレベルに留まっています。
今回はこれ以上増加することはないでしょう。

太陽では、921黒点群の規模が大きくなっています。
黒点の数も増えていますし、エネルギーを示す磁場構造の複雑さも増しているようです。
この後、小規模のフレアくらいは起こすかもしれません。

この様な、黒点群の活動の程度を調べるには、GOESのX線動画を見るのが一番なのですが、
9月以来、GOES12のX線カメラに障害が発生していて、
動画として太陽の状況を見ることができません。
残念な状態です。

黒点群としては、921群の左下にもうひとつ922群が出現しています。
こちらは、小さな点がひとつ見えている程度です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。