宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
||||
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
| |||
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/10/27 10:23 更新 太陽風はやや低速(360km/秒)で、磁気圏は概ね静穏です。これから高速の太陽風がやって来ると思われます。 担当 篠原 太陽風の速度は400km/秒から360km/秒へ下がり、やや低速になっています。 磁場強度は3nTと弱く、太陽風は穏やかな状態です。 このため、磁気圏の活動も概ね静穏です。 ACEの図の中心に、-2nTと弱い南向きが3時間ほど続いている部分があります。 この影響で、AE指数に300nTくらいの小さな変動が発生しています。 太陽風が穏やかな中での乱れですので、磁気圏の乱れも小規模なものにとどまっています。 今日あたりから、次の太陽風の乱れがやって来ると思われます。 コロナホールから吹き出した高速の太陽風です。 SOHO EIT284の写真には、西側(右側)に移動したコロナホールの姿が見えています。 27日周期の図を見てください。 地球から見ると、太陽は約27日で一回転します。 そのため、太陽から吹き出す太陽風にも、27日の周期性が見られます。 その性質を利用して、今後を予想するのが27日周期の図です。 この図の上段を見ると、9月30日から太陽風の磁場強度(Bt,青線)が強まり、 それに続いて太陽風の速度(緑色線)が上昇しています(9月30日から10月1日にかけて)。 高速太陽風の始まりです。 磁場が強まったところで南北成分が大きく南を向いたので(Bz,赤線のマイナス成分)、 磁気圏の活動もまた強まっています(沖縄短期変動、水色線)。 また、弱いですが磁気嵐も発生したようです。 10月1日の沖縄変動(桃色線)が-70nTくらい下がっているのは、磁気嵐の影響です。 これらの変化を、そのまま下段の日付に置きかえてください。 それによって、今後の変化を予想することができます。 すると、9月30日から10月1日にかけての変化が、 今日(10月27日)から明日(10月28日)にかけて発生する可能性があることが分かります。 前周期と同様の展開をするならば、 まず、太陽風の磁場に変化が現れると予想されます。 今後のACEのデータに注目してください。 ここに掲載している図の時刻は世界時です。 世界時の0時は、日本時間の午前9時になります。 注意して読み取ってください。 太陽には今日も黒点が見えません。 X線の強度も下がったままです。 フレア活動は穏やかな状態が続いています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|