宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/10/28 12:54 更新 太陽風は低速です(360km/秒)。磁場強度は強まっていて、これから高速風が始まるかもしれません。 担当 篠原 太陽風は依然低速のままです。 昨日以後の変化を見ると、 27日16時(世界時27日7時)頃に300km/秒近くまで遅くなり(かなり低速です)、 その状態が半日ほど続き、28日6時(世界時27日21時)くらいからいくらか上がって、 現在は360km/秒くらいになっています(まだ低速状態です)。 太陽風の磁場を見ると、速度が上がり始める少し前から、 10nTくらいに強まる変化が起こっています。 本格的な速度上昇の兆しかもしれません。 27日周期の図を見ると、前周期と比べて変化が遅れています。 今日辺りからどのような変化が起こるのかが注目されます。 コロナホールの様子から考えると、今周期も高速風は来ると思いますが、 到来のタイミングが前後することはよく見られることです。 太陽風がまだ低速のため、磁気圏のオーロラ活動は基本的には穏やかです。 AE指数のグラフが途中から切れていますので、 シベリアの磁場データを見てください。 右端3分の1が1日分のデータです。 200nTくらいの小規模の変化が見られています。 これは、ACEの図で太陽風の磁場が大きく乱れた時間に対応します。 低速でしたが、-5nTの南向きが起こったことによるのでしょう。 現在、太陽風の磁場が強まっているので、 大きく南を向き(ACEの図の最後の部分がそうなっています)、 そこで速度が上がり始めると、 オーロラや磁気嵐など、磁気圏の活動が活発化します。 今日から明日にかけて、注目する必要があります。 太陽の真ん中に、919黒点群が出現しています。 写真では番号はついていませんが、小さく2つの点が見えます。 規模は小さく、フレア活動は見られません。 X線のグラフは、この1日ほど非常に低レベルになっています。 小さなちらつきすら無くなって、 測定器の感度の最低レベルに近かったのではないでしょうか。 GOES11, 12の2つの衛星がともにそうなっていますので、データのエラーではないと思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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