宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/10/31 10:21 更新 太陽風の速度はゆっくりと低下して、500km/秒を切りつつあります。 担当 篠原 高速太陽風領域は後半を迎えています。 昨日、速度は580km/秒に上がっていましたが、 30日20時(世界時30日11時)頃からゆっくりと下がり始め、現在は500km/秒を切りつつあります。 今日も引き続き低下していって、400km/秒台前半へと落ちて行くのではないでしょうか。 太陽風の磁場は、強度が4nTを前後しています。 通常の強さです。 南北成分は、振幅が小さくなって、+2nTと-2nTの間を変動しています。 30日18時(世界時30日9時)に、磁場の南向きがやや強まる変化が見えています。 それに対応して、AE指数で500nT強の中規模のオーロラ活動が発生しています。 その他は、南向きが小さくなっていることから、小規模の変動が見えている程度で、 全体的に磁気圏の活動度は下がっています。 地球は、明日には高速風領域を抜け出すでしょう。 その後の変化ですが、27日周期の図を見ると、 前周期の10月7-8日に小さな速度上昇が発生しています。 これは、この周期で新しく見えて来た変化でした。 今周期、この速度の乱れが強まっているのか、消えているのか、注目されます。 やって来るとすると、3日後の11月3-4日と予想されます。 SOHO EIT284の太陽写真では、中心付近に北から南(上から下)へ向かって、 かすかにコロナホールが伸びているようにも見えます。 太陽の中心付近に見えている構造の影響は、3-4日後に地球にやってきます。 タイミングとしては、上の予想の日付と合っています。 コロナホールの淡さから、小規模な変化に留まると思いますが、 新しい高速風領域が発生したのかもしれませんので、変化に注目したいところです。 放射線帯の高エネルギー電子は増加を続けています。 青線のGOES11が、警戒ライン(10の4乗)に近づいています。 明日にかけてもう一段増加して、警戒レベルに達する可能性があります。 ただ、達するという程度で、大きく超えることはないでしょう。 太陽に、新しい黒点群(921黒点群)が出現しています。 まだ番号が書かれていませんが、東端(左端)に小さな点として見えています。 規模は小さく、X線のグラフでは目立った変化は見えていません。 穏やかな状態が続いています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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