宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/10/24 12:40 更新 太陽風は高速状態が続いています(520km/秒)。磁場が北寄りなので、磁気圏は静穏です。 担当 篠原 太陽風は、やや高速の状態で安定してます。 ACE衛星の観測によると、速度は昨日より520km/秒前後の状態が続いています。 27日周期の緑色線で、前回(9月24-27日)と、今回(10月20-23日)の 高速風の形を比べてみてください。 前回は、速度が上がった後は、一定のペースでどんどん下がっていますが、 今回は、下がりかけたところで持ちこたえています。 太陽風の吹き出し方が微妙に変化しているのでしょう。 磁場強度は4nTとほぼ変わらず、 南北成分(ACEの赤線)は北寄り(プラス)のなかで細かく振動しています。 このため、磁気圏への影響はとても小さくなっています。 速度はまだ高いのですが、南向き(マイナス)が見られないため、 オーロラ活動はとても穏やかです。 AE指数には小さな変化がちらほら見える程度で、静穏な状態です。 高速風は、この後再び速度の低下が始まるでしょう。 そして、明日くらいで下がりきって、穏やかになると思います。 続いて、27日くらいから次の高速風がやってきます。 発生源のコロナホールが、SOHO EIT284の写真に見えています。 やや南寄りですが、中央線を過ぎて、 今、地球へ向かって高速風が吹き出しているところです。 前周期は、550km/秒くらいで、高速状態は2日ほどでした。 高速風としては小規模でしたが、南向き磁場の関係で、 わりと活発なオーロラ活動を起こしました。 今回はどうなるでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は、増加が止まっています。 10の4乗の線には達せず、やや高めのレベルです。 高速風も終盤に来ていますので、今回は大きく増加するといことはないようです。 太陽のフレア活動は静穏です。 917黒点群はほとんど活動を起こしていません。 また、917黒点群の向こう側に918黒点群というのができているそうですが、 掲載している写真ではよく分かりません。 小さい群ですので、影響はないでしょう。 また、SOHO LASCO C3の写真で、CME(太陽ガスの放出現象)が写っていますが、 太陽の反対側の現象によると思われます。 地球への影響はありません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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