宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/10/20 10:17 更新 コロナホールによる高速風が始まりつつある様です。太陽風の磁場強度が強まり、速度もやや上がっています。 担当 篠原 太陽風の乱れが始まりつつある様です。 ACE衛星の観測によると、今朝、20日8時(世界時19日23時)頃から 太陽風磁場の強度が2nTくらいから一気に13nTへ強まっています。 また、半日ほど先立って、太陽風の粒子密度も2個/ccくらいから10個/ccへと増えています。 これらの変化は、高速風領域の始まりによく見られる変化です。 太陽風の速度も300km/秒から370km/秒へ増加しています。 まだ変化としては小さく、値としても、低速から通常レベルに戻った程度です。 この後も、増加し続けるのではないでしょうか。 その場合は、高速風領域の始まりです。 太陽風磁場が強まったことで、磁気圏活動が活発になる可能性がでてきました。 今のところ、南北成分の強さはまだ5nTくらいで、 かつ、北を向いていますので、現時点ではたいした影響は現れていません。 しかし、今後、南北成分が強まり、南を向くようになると、 磁気圏が一気に活動的になります。 本格的に高速風領域に入り、速度が高まって来ると、 それにつれて磁気圏への影響も次第に大きくなります。 磁気嵐が発生したり、オーロラが活発になる可能性があります。 27日周期の図を見ると、変化の始まりは前周期よりも半日か1日ほど早まっているようです。 セクターの切り替わりも1日ほど早くなっています。 この程度の変化は特にめずらしいことではありません。 放射線帯の高エネルギー電子は、高いレベルを保っています。 GOESの両衛星で、警戒ラインの10の4乗を超えたままです。 もうしばらく注意が必要でしょう。 高速風が始まって、磁気圏へ影響が及び始めると一気に減りますので、 明日はもうレベルが下がっている可能性があります。 太陽は無黒点のままです。 X線のグラフも非常に低レベルになっています。 とても静穏です。 いよいよ、極小期の底を打ちつつあるように思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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