宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/10/21 11:43 更新 高速太陽風が始まりました(600km/秒)。オーロラもやや活動的です。放射線帯の高エネルギー電子は減少しています。 担当 篠原 地球は、高速の太陽風領域に入りました。 現在、太陽風の速度は600km/秒に上昇しています。 本格的な上昇が始まったのは、日付が今日に変わった頃(世界時20日15時)からです。 昨日のニュースで、これから上昇を始めるのではないかと書きましたが、 その後半日ほど待たされた形です。 昨日、磁場強度が10nTに強まっていましたが、 本格的な速度の上昇が始まる頃には、20nT近くまで強まりました。 現在は下がって、5nTに戻っています。 このため、高速風は既に最高速近くまで達していると思われます。 磁場強度がかなり強まったのですが、ACEの赤線を見ると、大きく南を向くということはありませんでした。 そのため、激しい磁気圏擾乱にはなっていません。 しかし、-5nTくらいの南向きが1時間くらい続くという変化がたびたび見られています。 印象としては、この変化によって、そこそこ活発なオーロラ活動が起こりそうなのですが、 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフには、 500nT以下くらいの小・中規模のオーロラ活動が記録されている程度です。 連続的に起こってはいますが、意外とおとなしい感じです。 現在、速度が600km/秒とかなり高まっています。 磁場強度が下がったので、大きく南を向いて、磁気圏が激しく乱れるということはありませんが、 -5nTくらいの南向きになって、中規模のオーロラ活動が活発になるという可能性はあります。 27日周期を参考にすると、高速風は3日ほど続きそうです。 速度が高い間は注意が必要です。 放射線帯の高エネルギー電子は、太陽風の乱れとともに大きく数を減らしています。 警戒ラインからは大きく下がりました。 しかし、高速風の通過後に、再び上昇する可能性が高いので、 明後日以降の変化に再び注目してください。 太陽には久しぶりに、黒点が現れました。 ほぼ中心に見える917黒点群です。 しかし、規模は小さく、目立った活動は起こしていません。 X線のグラフも最低レベルのままで、フレア活動はたいへん穏やかです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|