宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 9/19 15:23 太陽風の速度は更に上がり(630km/秒)、活発なオーロラ活動が続いています。
2006/ 9/20 14:59 放射線帯高エネルギー電子が増加しています。太陽風の速度は下がり始め、地球は高速風領域から抜け出しつつあります。
2006/ 9/21 16:13 太陽風の速度は下がり、すっかり低速になっています(350km/秒)。磁気圏も静穏です。
2006/ 9/22 15:30 太陽風の速度は320km/秒とかなり低速になっています。明日くらいから高速風が到来するでしょう。
2006/ 9/23 17:56 太陽風はとても低速です(300km/秒)。910黒点群が小さなフレア活動を続けています。間もなく高速太陽風が来るでしょう。
最新のニュース

2006/ 9/24 13:43 更新
高速太陽風が始まりつつあります。速度は550km/秒に上昇。活発なオーロラ活動も発生しています。

担当 篠原

コロナホールから飛び出した高速の太陽風が、地球へ当たり始めました。
発生源のコロナホールは、SOHO EIT284の太陽写真で見ることができます。
この写真は、昨日の午前中のものですので、現在のコロナホールは、もう少し西(右)へ移動しています。

昨日のニュース以降、じわじわと太陽風磁場の強度が上昇を続け、
24日2時(世界時23日17時)に10nTを越え、現在20nT近くに達しています。

磁場強度の強まりとともに、速度もゆっくりと上昇し、
昨日のニュースの時点では300km/秒でしたが、
24日3時(世界時23日18時)に400km/秒(値としては普通の速度です)、
24日12時(世界時24日3時)にまた急に上昇して550km/秒に速まっています。

磁場強度が強まって、南北に振れたため、
-10nTレベルの南向き磁場が3回ほどやってきました。
これによって、500nTから1000nTレベルのAE指数の変動が発生しています。
極域でオーロラ活動が発生したのでしょう。
シベリアの磁場データでも、この乱れが観測されています。
ただし、太陽風の速度がそれほどでもなかったため、
激しい乱れにはなりませんでした。

27日周期の図で検討すると、
高速風は前回よりも半日ほど遅れて変化が始まっています
(特に重要な差ではありません)。
磁場強度の強まりが、前回と似ています。
このため、速度もまた前回同様に650km/秒くらいまで強まるかもしれません。
前回は高速風は3日ほど続きました。
今日から明日にかけては、オーロラ活動なども活発になりやすいです。

磁気圏の乱れに伴って、放射線帯の高エネルギー電子は密度が一気に減少しています。
警戒状態は一旦終わりました。
しかし、今回の高速風の後、明後日頃から再上昇すると思われますので、
注目を続ける必要があります。

太陽の910黒点群は、昨日よりもやや淡くなったように見えます。
小さく起こしていたフレア活動も頻度が減っています。
太陽は穏やかな状態となりそうです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。