宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 9/24 13:43 更新 高速太陽風が始まりつつあります。速度は550km/秒に上昇。活発なオーロラ活動も発生しています。 担当 篠原 コロナホールから飛び出した高速の太陽風が、地球へ当たり始めました。 発生源のコロナホールは、SOHO EIT284の太陽写真で見ることができます。 この写真は、昨日の午前中のものですので、現在のコロナホールは、もう少し西(右)へ移動しています。 昨日のニュース以降、じわじわと太陽風磁場の強度が上昇を続け、 24日2時(世界時23日17時)に10nTを越え、現在20nT近くに達しています。 磁場強度の強まりとともに、速度もゆっくりと上昇し、 昨日のニュースの時点では300km/秒でしたが、 24日3時(世界時23日18時)に400km/秒(値としては普通の速度です)、 24日12時(世界時24日3時)にまた急に上昇して550km/秒に速まっています。 磁場強度が強まって、南北に振れたため、 -10nTレベルの南向き磁場が3回ほどやってきました。 これによって、500nTから1000nTレベルのAE指数の変動が発生しています。 極域でオーロラ活動が発生したのでしょう。 シベリアの磁場データでも、この乱れが観測されています。 ただし、太陽風の速度がそれほどでもなかったため、 激しい乱れにはなりませんでした。 27日周期の図で検討すると、 高速風は前回よりも半日ほど遅れて変化が始まっています (特に重要な差ではありません)。 磁場強度の強まりが、前回と似ています。 このため、速度もまた前回同様に650km/秒くらいまで強まるかもしれません。 前回は高速風は3日ほど続きました。 今日から明日にかけては、オーロラ活動なども活発になりやすいです。 磁気圏の乱れに伴って、放射線帯の高エネルギー電子は密度が一気に減少しています。 警戒状態は一旦終わりました。 しかし、今回の高速風の後、明後日頃から再上昇すると思われますので、 注目を続ける必要があります。 太陽の910黒点群は、昨日よりもやや淡くなったように見えます。 小さく起こしていたフレア活動も頻度が減っています。 太陽は穏やかな状態となりそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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