宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 9/20 14:59 更新 放射線帯高エネルギー電子が増加しています。太陽風の速度は下がり始め、地球は高速風領域から抜け出しつつあります。 担当 篠原 放射線帯の高エネルギー電子の密度が高まっています。 GOES衛星の11、12ともに、10の4乗の線を越えています。 更に強まる可能性もあります。 衛星の運用では、障害が発生しやすい状況になっていますので、 注意してください。 増加した高エネルギー電子は、ゆっくりと減衰します。 高レベルの状態は数日にわたって続くので、今後の推移に注意してください。 今回の場合は3〜4日後頃に次の擾乱が来ますので、 その時に一気に減少するでしょう。 27日周期の図の、8月23日以降の変化が参考になります。 8月27日の急な減衰と同様の変化が、今回も見られるでしょう。 630km/秒にまで上昇した高速太陽風は、 昨日のニュース以降、ゆっくりと低下を続けています。 20日2時(世界時19日17時)ころに500km/秒に下がり、 その後は減速のペースが更にゆっくりになって、半日かけて450km/秒に下がっています。 地球は高速風領域を抜け出しつつあります。 太陽風の磁場強度も、5nTから2nTへ次第に弱まっています。 南北成分は-2nTくらいと小さいですが、南寄りが続いています。 そのため、小規模ですがオーロラ活動がずっと続いています。 AE指数を見ると、図の前半で500nT前後、中盤で300nTくらいの変化が 記録されています。 図の後半は、速度が下がり、磁場強度がとても弱まってきているため、 目立った変化には繋がっていません。 この後、3日間くらい、穏やかな太陽風が続くと予想されます。 続いて、次の高速風がやって来るでしょう。 SOHO EIT284の太陽写真を見ると、暗いコロナホールが、 太陽の中心に近づいています。 コロナホールの右端は、今日のうちに太陽の中心線に達しそうです。 すると、その3〜4日後くらいから高速風が始まります。 27日周期の図も参考にすると、 23日の夜か、24日に入ったくらいに速度が変化を始めるのではないでしょうか。 前周期は、最高で650km/秒くらい、高速風は3日間ほど続きました。 太陽では、南東(左下)に910黒点群がぽつんと見えています。 小さな群ですが、昨日お伝えしたC1の小規模フレアに続いて、 19日17時(世界時19日8時)にもB3と規模はとても小さいですが、 長時間型のフレアを起こしています。 見た目のわりに、がんばって活動している印象です。 ただ、全体的には太陽の活動は静穏です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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