宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 9/ 9 20:07 太陽風速度が減速しています。磁気圏は静穏です。
2006/ 9/10 13:05 太陽風速度は引き続き低速状態を維持しており、磁気圏は静穏です。
2006/ 9/11 12:17 太陽風速度がやや上昇傾向に転じ、磁場強度も強まりました。
2006/ 9/12 11:44 太陽風擾乱は収束に向かっており、磁気圏は静穏です。
2006/ 9/14 11:06 太陽風速度が不安定な増減を繰り返しています。磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/ 9/15 10:52 更新
太陽風の速度は下がっています(370km/秒)。明日、明後日頃から小規模コロナホールの影響がみられるかもしれません。

担当 篠原

この数日、太陽風の速度が不規則に上下していましたが、
昨日以降は400km/秒から370km/秒へ、ゆっくりと低下を続けています。
太陽風磁場の強度も3nTと弱まっていおり、太陽風の乱れは一段落着くのではないでしょうか。

太陽風磁場の南北成分を見ると、ACEの図の前半で-2nTくらいの弱い南向きが続いています。
速度も400km/秒と通常の速度はあり、多少のオーロラ活動が見られそうなのですが、
AE指数のグラフでは、500nTの小規模の変化が一回と、
後は小刻みな変化が発生している程度で、比較的穏やかな印象です。
図の後半以降は磁場が北向きとなったため、磁気圏は穏やかになっています。

さて、GOES13のX線画像を見ると、太陽の中心やや西寄りに小さなコロナホールが見えています。
このコロナホールは、27日前のSOHOの画像でも見ることができます。
中心線から西側にやや行き過ぎたくらいにあるため、
明日、明後日くらいから地球へ影響が及ぶ可能性があります。

こういう時に、27日周期の図が役に立つのですが、今回は少し注意が必要です。
27日前の8月19日に太陽風磁場が急に強まり、速度が500km/秒に上昇する変化が見えています。
これは、その3日前(8月16日)に発生したCMEによって起こった乱れです。
このタイプの太陽風の変化には周期性がありません。
その後の8月21日あたりから、速度がゆるやかに上がっていますが、
こちらがコロナホールと関係した変化ではないかと思います。
これに相当する日付は、明後日の9月17日です。

太陽では、没しかけている909黒点群がC1の小さな小規模フレアを起こし、
908群もBクラスのとても小さなフレアを起こしました。
いずれも小さなもので、基本的に太陽は穏やかに推移しています。




GOES13衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。15日10時(世界時15日1時)。元の写真はやや左に傾いています。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/18 19:08 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。