宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 9/ 5 11:21 更新 地球は高速の太陽風領域に入っています(600km/秒)。活発なオーロラ活動も見られています。 担当 篠原 昨日のニュース以降、太陽風の速度は上昇を続け、 600km/秒の高速状態になっています。 ACEの図を見ると(黄色線)、2段階で不連続な上昇の仕方をしています。 一方、昨日、15nTまで強まった磁場強度ですが、こちらはあっさりと弱まって、 速度が550km/秒に上がった、昨日、4日13時(世界時4日4時)頃に8nTくらいに下がり、 更に、速度が600km/秒を超えた後、5nTを切るまでに弱まっています。 このことより、速度は上昇を終え、現在が最も高速の領域に入っていると思われます。 速度が上がり始めの、磁場強度が強かった頃(今日の図の先頭部分)に、 AE指数で1300nTに達する、激しいオーロラ活動が見られています。 太陽風の磁場が-7nT近い南向きになっていたためです。 その後は、速度は上がりましたが、磁場強度が弱まって、 大きな南向きにならなくなったため、 オーロラの活動は500nT前後に留まっています。 それでも、連続的に活動が続いているのは、高速領域ならではです。 GOESのX線写真を見ると、 コロナホールは既に太陽の西の端に遠くなってしまいました。 27日周期の図を見ると、高速風の始まりは1日遅くなっています。 終わりも一日遅くなるのでしょうか、それとも、継続期間が短くなるのでしょうか。 コロナホールの位置はそれほど変化していないように見えたのですが、 高速風の分布はどうなっているのか、興味が持たれます。 また、太陽の中心から東よりのところに、 小さなコロナホールらしき影が見えています。 これは、前周期には無かったようです。 小さいのですが、赤道付近にあるので、地球へ多少影響が見られるかもしれません。 6日くらい先のことです。 太陽のフレア活動は概ね静穏です。 太陽の写真が更新されていないのですが、906黒点群が没して、 東端に白斑が見えているだけの、無黒点状態になっています。 活動は低いレベルが続くでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、現在は低い状態です。 高速風の後半から、上昇が始まると予想されますので、 今後の変化に注目する必要があります。 GOES13衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。5日11時(世界時5日2時)。元の写真はやや左に傾いています。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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