宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/26 11:45 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。明日より、高速風がやって来るでしょう。
2006/ 8/27 11:58 これからコロナホールによる高速風が来ます。905黒点群がC2.5の小規模フレアを起こしました。
2006/ 8/28 10:35 コロナホールによる高速の太陽風がやって来ました。現在、速度は600km/秒になっていて、活発な磁気圏活動も見られています。
2006/ 8/29 13:57 高速太陽風が続いています(500km/秒)。これから、CMEによる太陽風の乱れが加わりそうです。
2006/ 8/30 12:29 高速の太陽風が続いています(550km/秒)。CMEの乱れはやってきませんでした。
最新のニュース

2006/ 8/31 13:47 更新
太陽風は速度が下がり、通常の速度に戻っています。磁気圏では、小規模のオーロラ活動が見られていました。

担当 篠原

太陽風の速度はどんどん下がり、昨日の550km/秒から、既に420km/秒と通常の速度に戻っています。
27日周期の図で比較すると、前周期よりも高速風の領域が少し小さくなった様です。
磁場強度は5nTからゆっくりと増加して、8nTにやや強まっています。
南向きはあまり見られていませんが、小規模のオーロラ活動がいくらか見られていた様です。
AE指数のグラフで、300nTくらいの小さな変化が見られています。

今後の展開ですが、27日周期の図を見ると、前回は8月7日から高速風が始まっています。
これは今周期に当てはめると3日後の9月3日です。
GOESのX線画像を見ると、太陽の南寄りに濃いコロナホールが見えています。
既に太陽の西側半分の位置に達していて、地球へ影響が及ぶ頃になっています。

27日前のSOHO EIT284の写真を見ると、同様の位置にコロナホールが見えています。
しかし、この時は、高速風はすぐには来ず、もう3日ほど経ってから来ました。
コロナホールの一番濃い部分は南に寄りすぎていて、影響が地球へ届きにくかったのかもしれません。

このあと、太陽風がどのように変化するかですが、
カメラが違うので単純には比べられませんが、
印象としてはコロナホールがよりはっきりして、規模が大きくなっているように思われます。
そのため、前回よりも地球へ影響が及びやすくなっているかもしれません。
とすると、前周期よりも早めに高速風が始まるかもしれません。
ACEのデータでは、今日に入って磁場の強度がゆっくりと上昇を始めています。
これは、高速風が始まる前に見られる現象とよく似ています。

結局、今後の変化に注目するしかないのですが、
コロナホールの高速風が、前回よりも早まって地球へやって来るか、前回同様あと3日ほどかかるのか、
その場合のACEの磁場はどう変わるのか、など興味が持たれます。

磁場強度が強まると、大きく南向きになる可能性も高まります。
そこで速度が上がると、活発なオーロラ活動が始まります。
前周期も8月7日に活発な活動が見られました。

放射線帯の高エネルギー電子は、昨日のレベルで増加が止まり、今日はむしろ減少しています。
警戒レベルには届かず、問題はなさそうです。

太陽では、905黒点群の規模は弱まっている様です。
GOESのX線の動画が見られないため、状況がよく分からないのですが、
X線のグラフではBクラスの小さな活動が見られています。
あるいは、Cクラスに達する程度のフレアは見られるかもしれません。



GOES13衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。31日1時 (世界時31日4時)。元の写真はやや左に傾いているようです。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/ 4 07:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。