宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 8/28 10:35 更新 コロナホールによる高速の太陽風がやって来ました。現在、速度は600km/秒になっていて、活発な磁気圏活動も見られています。 担当 篠原 コロナホールによる高速の太陽風が始まりました。 ACE衛星の観測によると、27日18時(世界時27日9時)に、 太陽風磁場のセクター境界が来て、磁場のおおまかな方向が、 「太陽から地球向き」から「地球から太陽向き」に切り替わりました。 同時に、磁場強度も一気に13nTくらいに強まりました。 こうなると、いよいよ高速風の到来です。 2時間半後の27日20時半(世界時27日11時半)に、 速度が450km/秒に一段上がったのを合図にして、 速度はどんどん上昇を続け、28日7時(世界時27日22時)頃に600km/秒に達しました。 速度が上昇している間、磁場強度は15〜20nTと強い状態で推移しました。 南北成分は、前半が比較的南寄り、後半はやや北寄りという印象です。 AE指数を見ると、700nTくらいの活発なオーロラ活動が、 速度上昇の間ずっと続いていたことが分かります。 ちょうど開始にあたる、日本時間27日19時(世界時27日10時)頃のオーロラの様子を、 アラスカのライブカメラがとらえていました。 動画にして紹介します。 日本ではまだまだ残暑が厳しいですが、極北の空は暗闇を取り戻しつつあります。 AE指数の変動は、後半に向かうにつれ500nTくらいに弱まっています。 磁場の南北成分が北寄りになったことと関係しているのでしょう。 現在の太陽風は、速度が600km/秒と高速の状態です。 磁場強度は下がって来ましたが、10nTとまだ強く、 南寄りに変わって、活発な磁気圏活動をもたらす可能性があります。 磁場強度は下がり始めているので、速度が更に大きく上昇するということはなさそうです。 27日周期の図によると、前周期とほぼ同じタイミングで高速風が到来しています。 規模が前回と同様ならば、30日くらいまで高速風が続くでしょう。 太陽では、905黒点群が小さいフレア活動を続けています。 X線の動画をみると、小さなまたたきが度々発生しています。 規模に大きな変化はありませんが、活発な動きをしているので、 Cクラスの小規模フレアくらいを発生させるかもしれません。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。28日10時 (世界時28日1時)。 (c) NOAA/SEC アラスカライブカメラによるオーロラ。現地時間27日2時半(日本時間27日19時半、世界時27日10時半) (c) NICT/SALMON ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|