宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/23 12:32 磁気圏の活動がやや活発になりました。
2006/ 8/24 14:18 太陽風の速度は通常状態に戻っています。磁気圏は静穏です。
2006/ 8/25 12:00 太陽風の速度は更に下がりつつあります(370km/秒)。コロナホールが太陽の中心に見えています。
2006/ 8/26 11:45 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。明日より、高速風がやって来るでしょう。
2006/ 8/27 11:58 これからコロナホールによる高速風が来ます。905黒点群がC2.5の小規模フレアを起こしました。
最新のニュース

2006/ 8/28 10:35 更新
コロナホールによる高速の太陽風がやって来ました。現在、速度は600km/秒になっていて、活発な磁気圏活動も見られています。

担当 篠原

コロナホールによる高速の太陽風が始まりました。
ACE衛星の観測によると、27日18時(世界時27日9時)に、
太陽風磁場のセクター境界が来て、磁場のおおまかな方向が、
「太陽から地球向き」から「地球から太陽向き」に切り替わりました。
同時に、磁場強度も一気に13nTくらいに強まりました。

こうなると、いよいよ高速風の到来です。
2時間半後の27日20時半(世界時27日11時半)に、
速度が450km/秒に一段上がったのを合図にして、
速度はどんどん上昇を続け、28日7時(世界時27日22時)頃に600km/秒に達しました。
速度が上昇している間、磁場強度は15〜20nTと強い状態で推移しました。
南北成分は、前半が比較的南寄り、後半はやや北寄りという印象です。

AE指数を見ると、700nTくらいの活発なオーロラ活動が、
速度上昇の間ずっと続いていたことが分かります。
ちょうど開始にあたる、日本時間27日19時(世界時27日10時)頃のオーロラの様子を、
アラスカのライブカメラがとらえていました。
動画にして紹介します。
日本ではまだまだ残暑が厳しいですが、極北の空は暗闇を取り戻しつつあります。

AE指数の変動は、後半に向かうにつれ500nTくらいに弱まっています。
磁場の南北成分が北寄りになったことと関係しているのでしょう。

現在の太陽風は、速度が600km/秒と高速の状態です。
磁場強度は下がって来ましたが、10nTとまだ強く、
南寄りに変わって、活発な磁気圏活動をもたらす可能性があります。
磁場強度は下がり始めているので、速度が更に大きく上昇するということはなさそうです。
27日周期の図によると、前周期とほぼ同じタイミングで高速風が到来しています。
規模が前回と同様ならば、30日くらいまで高速風が続くでしょう。

太陽では、905黒点群が小さいフレア活動を続けています。
X線の動画をみると、小さなまたたきが度々発生しています。
規模に大きな変化はありませんが、活発な動きをしているので、
Cクラスの小規模フレアくらいを発生させるかもしれません。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。28日10時 (世界時28日1時)。
(c) NOAA/SEC


アラスカライブカメラによるオーロラ。現地時間27日2時半(日本時間27日19時半、世界時27日10時半)
(c) NICT/SALMON


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。