宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 8/20 11:40 更新 太陽風磁場の大きな南向きが(-10nT)長時間続きました。このため、磁気圏活動がとても激しくなっています。 担当 篠原 たいへん激しい磁気圏の乱れが発生しています。 昨夜、19日20時(世界時19日11時)頃から、太陽風の磁場が20nTに強まりました。 速度の変化は小幅で、450〜470km/秒くらいに上がった程度です。 19日21時(世界時19日12時)頃からは、南北成分が-10nTの強い南向きになり、 その後、12時間にわたって安定してその状態が続きました。 速度はやや速いという程度だったのですが、強い南向きが延々と続いたためでしょう、 磁気圏の活動がとても活発になっています。 オーロラ電流の強さを示すAE指数のグラフは、 最高で2000nTに達するかなり激しい変化を記録しています。 磁場の南向きが続いていた間は、1000〜2000nTの激しい変化が続いています。 速度がそれほど高くないのに、かなり大きく乱れているように思います。 そういう要因があったのでしょうか。 赤道環電流の発達を示すDst指数でも、-90nTくらいの磁場強度の減少を観測していて、 磁気嵐が発生したようです。 沖縄の磁場変化は、朝側だったため小幅ですが、-70nTくらいの減少が見られます。 この乱れの原因ですが、16日23時半(世界時16日14時半)のC3.6の小規模フレアに続いて起こった CME(太陽ガスの放出現象)による太陽風の乱れが、地球へ到達したのかもしれません。 とすると、3日弱で地球へ届いたことになります。 ただ、そう考えた場合、最高で450km/秒という速度は遅すぎるようにも感じます。 乱れの開始も、こういう場合は速度や密度に大きな変化が起こる事が多いのですが、 今回はそれもはっきりしません。 現時点ではこれ以上は分かりません。 太陽風の磁場強度は一段下がって5nTに戻っています。 速度は通常レベルの400km/秒ですので、 このままであれば、この後は磁気圏の乱れは穏やかになっていくでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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