宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 8/15 11:00 更新 太陽風は低速で(300km/秒)、磁気圏も静穏です。904黒点群も目立った活動は起こしていません。 担当 篠原 904黒点群が太陽の中心に近づいています。 規模はほとんど変化がありません。 X線のグラフでは目立ったフレア活動はなく、かなり穏やかになっている様です。 黒点は太陽の磁場が外側へ飛び出したもので、普通の磁石と同じくN極とS極の構造を持ちます。 可視光で見るとどちらも黒い点なのですが、 磁場で見ると逆の極性(磁力線で考えると出口と入口)になっているのです。 その分布を特殊なカメラで観測したものがあります。 今日の図の1枚目は、SOHO衛星が撮影した904黒点群の磁場構造の様子です。 白がN極、黒がS極にあたるそうですが、黒点が出現してすぐのやや活発だった頃から、 おとなしくなって来た現在までの変化を見ることができます(いつもの可視光写真と比較してください)。 簡単に考えると、白と黒が入り交じっているとフレア活動がより活発になり、 白と黒が単純に分離するようになると活動度は下がって来るそうです。 この写真は、SOHOのページで見ることができます(Magnetogramとあります)。 見慣れた可視光の太陽とは違った太陽の顔も眺めてみてください。 太陽風は、300km/秒付近のとても遅い状態が続いています。 ACEの図を見ると、真ん中のところで、速度が上昇し磁場が安定して南を向くという変化が見られます。 普段だと、磁気圏活動が活発化するパターンの変化なのですが、 変化の幅がとても小さく、速度は330km/秒に上がった程度、南向きの磁場も-2nTくらいでしかありません。 このため、磁気圏活動で目立った変化は見られず、AE指数はとても穏やかです。 この低速太陽風は22日頃まで続くと予想されます。 放射線帯の高エネルギー電子はゆっくりと低下に向かっています。 今日の図では、最高値が警戒ラインの10の4乗から一段下がった所で止まっています。 注意すべき状態は一段落ついたと考えられます。 SOHO MDIカメラによる、904黒点群(904群)の磁場構造の8月7日から8月14日までの時間変化。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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