宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 7/15 08:47 更新 太陽風に乱れが発生しています(速度480km/秒)。南向き磁場の影響で、磁気圏でも乱れが発生しています。 担当 篠原 静穏に戻った太陽風に、一時的な乱れが発生しています。 高速風領域を通過して、速度400km/秒、磁場強度3nTと、穏やかになっていた太陽風ですが、 14日14時(世界時14日5時)頃から磁場強度がゆっくりと強まり、 14日22時(世界時14日13時)頃に10nTへ、 14日18時(世界時14日9時)頃からは、速度も上がって、現在480km/秒に達しています。 やや高速という程度ですが、突然の高速風になりました。 10nTに強まった後、磁場強度は低下に転じて、既に5nTに弱まっています。 したがって、速度もこれ以上大きく上がる事はないでしょう。 この太陽風の乱れの原因は、よく分かりません。 SOHO EIT284の太陽写真の西側にはコロナホールの影は見られません。 太陽風磁場のセクター境界の切り替わりがちょうど発生していて、 関連があるのかもしれませんが、セクターの切り替わりがいつも乱れを運ぶ訳ではありません。 前周期の変化でも、コロナホールの規模の割に高速の風が長時間続いた印象がありました。 コロナホールの様な姿で見えてはいませんが、 太陽のこの部分に、高速風を吹き出しやすい構造の様なものがあるのかもしれません。 太陽風の磁場が強まった間、南北成分は大きく南向きに偏っていました。 このため、磁気圏活動が強まっています。 AE指数では、1000nTに達する活発な活動が6時間以上続きました。 沖縄の磁場強度も40nTほど下がっていて、弱い磁気嵐状態になっている様です。 磁場強度は弱まっていますので、今後はそれほどの活動は起こらないでしょう。 今回の太陽風の乱れは一時的なものだと思います。 今日いっぱいくらいで速度も低下に向かうのではないでしょうか。 その後は、穏やかな状態が続くでしょう。 太陽のフレア活動はとても穏やかです。 899黒点群はほとんど見えなくなっています。 一方、東側にとても小さく2つの黒点が見えています。900黒点群という番号が付けられています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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