宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 7/14 09:22 更新 高速風は終わり、太陽風は通常の速度に戻っています(400km/秒)。これから10日近く、穏やかな太陽風が続きそうです。 担当 篠原 地球はあっさりと高速風領域から抜け出してしまいました。 前周期や前々周期と比較すると、高速風帯の規模がかなり縮小していた様です。 ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は 13日22時(世界時13日13時)頃まで500km/秒の状態が続いていました。 そこから低下に向かい、半日ほどで400km/秒の通常の速度に下がってしまいました。 高速風は2日と続かなかったことになります。 27日周期の図を見ると、前回の変化と比較して、 速度の最高値、高速風の継続期間ともにかなり縮小している事が分かります。 太陽のコロナホールの分布に大きな変化があったのでしょう。 27日後の次の周期では、高速風はほとんど見えなくなっているかもしれません。 この後、太陽風は穏やかな状態が続くと予想されます。 前の周期を振り返ると、次の乱れの到来は7月24日くらいになり、 これから10日にわたって低速の太陽風が続くかもしれません。 SOHO EIT284の太陽写真でも、目立ったコロナホールの姿は見られません。 中心からやや北寄り(上側)にいくらか影の様なものが見えていますが、 何かあったとしても大きな影響はないでしょう。 昨日から今日にかけての磁気圏活動は概ね穏やかでした。 まだ速度が速かった頃に小規模のオーロラ活動が見られていますが(AE指数)、 速度が下がった後は完全に静穏になっています。 この後も、穏やかに推移するでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、高速風帯通過後に増加の傾向を示していますが、 低いレベルでの変化であり、今回は警戒レベルにまで近づく事はなさそうに思います。 太陽面は、今日の写真では899黒点群は見えなくなってしまいました。 X線の強度もたいへん低く、太陽活動も穏やかな状態が続くでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|