宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 7/11 10:33 更新 太陽風の乱れは通り過ぎ、低速風に戻っています。これからコロナホールの高速風が始まるでしょう。 担当 篠原 昨日、CMEによる太陽風の乱れが発生し、太陽風の速度が450km/秒に上昇しました。 その後、速度はすぐに低下を始め、11日0時(世界時10日15時)には、 370km/秒にまで下がりました。 CMEの影響は終わったと見てよいでしょう。 ちょうど速度が下がりきる頃に、太陽風の磁場が-5nTの南向きになる時間帯がありました。 その影響で、オーロラ活動が活発になり、500nTくらいの変動がAE指数で見えています。 既に速度が遅くなっていたので、大きく乱れることはありませんでした。 ACEの図を見ると、磁場強度が7nTくらいに強まった状態が続いています。 CMEの乱れに引き続いているので、区別がつけにくいのですが、 次の高速風の影響が始まっているのではないかと思います。 SOHO EIT284の太陽写真では、コロナホールは太陽の西側半分のところに達していて、 地球へ高速風がいつ到来してもおかしくありません。 27日周期の図で前回の変化を見ると、速度上昇は6月14日に始まっていて、 これは今日、7月11日に対応します。 この後、太陽風の速度上昇が始まるのではないかと思います。 磁場強度が強まっているため、南を向いた場合に大きめの振幅になりやすくなっています。 これに速度の上昇が重なると、磁気圏に大きなエネルギーが流れ込み、 オーロラ活動や磁気嵐が発生しやすくなります。 前回は6月15日から18日にかけて600km/秒高速風が続き、オーロラ活動が見られました。 今回はどうなるでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は、昨日の磁気圏の乱れの影響で一気に減少しています。 太陽では898黒点群が没してしまい、中心に小さく899黒点群が見えるだけになっています。 規模は小さく、フレア活動はとても穏やかです。 X線のグラフも、強度が最低レベルに下がっています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (放射線帯電子版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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