宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 7/ 9 13:33 更新 太陽風は通常の速度(380km/秒)で、磁気圏は静穏です。これからCMEの影響が見られるかもしれません。 担当 篠原 太陽風の速度は380km/秒まで下がりました。 通常の速度にもどっています。 磁場強度も2nTと弱まったままで、穏やかな太陽風になっています。 ACEの図では、南北成分が大きく振動しているように見えますが、 振幅は小さく、+1nTと-2nTの間を揺れている程度です。 このため、磁気圏はとても穏やかになっています。 AE指数にはほとんど変化がありません。 これから、6日17時(世界時6日8時)の中規模フレアに伴って発生した、 CME(太陽ガスの放出現象)による太陽風の乱れが地球に到来する可能性があります。 CMEのガスは太陽から南西に飛び出していますので、 地球へはガスのかたまりの端の方が当たることになると考えられます。 フレアが中規模だったことや、発生から既に2日半以上経っていることなどから、 速度が大きく上昇することはないでしょう。 速度が乱れ、太陽風磁場の南向き成分が強まると、 オーロラ活動が活発になったり、弱い磁気嵐が発生する可能性があります。 この乱れは1日程度で収まると思われます。 続いて、11日、もしくは12日から、コロナホールによる高速風がやってきます。 27日周期の図で、前周期の6月14日から始まっている高速風です。 この発生源であるコロナホールが、太陽の中心からやや南に寄ったところに見えています。 前回の高速風では、600km/秒の速度が4日ほど続きました。 今回も同程度の乱れになるのではないでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子はやや減少して、 警戒ラインの10の4乗を割りました。 引き続きゆっくりと減少が続くでしょう。 ここしばらく活発に活動していた898黒点群ですが、次第に活動度を弱めています。 この24時間は目立ったフレア活動を起こしていません。 黒点群としての規模は保っていますので、引き続き注目する必要はあります。 一方、太陽の西端に近づいているので、やがて没して見えなくなります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像。7月9日10時(世界時7月9日1時)。 (c) ESA & NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|