宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 6/15 10:22 更新 コロナホールによる高速風が回帰して来ました。速度が上昇しています(550km/秒)。 担当 篠原 27日前の前周期に見えていた、高速風領域が再びやって来ました。 昨日のニュースの後より、太陽風の磁場強度がじりじりと上昇を始めました。 高速風が来る前触れとなる変化です。 14日21時(世界時14日12時)頃には、10nTに達しています。 そして、これに続いて、太陽風の速度もまたゆっくりと上昇を始めました。 本格的に上がり始めたのは15日4時(世界時14日19時)頃からで、 400km/秒から6時間ほどかけて現在の550km/秒に達しています。 27日周期の図で前回の変化を振り返ると、高速風の到来は半日ほど遅くなった様です。 前回は最高の速度が600km/秒くらいでした。 今回も既にその速度に近づいていますが、 速度の上昇が終わる前には磁場強度が下がります。 現在の太陽風を見ると、磁場強度は10nTと高い状態を保ち続けています。 従って、もうしばらくは上昇を続けそうです。 磁場強度が下がり始めれば、速度の上昇も終わりを迎えます。 オーロラ活動に影響を与える、太陽風磁場の南北成分は、 ここまではあまり南向きになっていません。 そのためAE指数の変化も、短時間500nT変化した程度で限定的です。 ACEの図では最後の部分も北寄りで、この状況では磁気圏は穏やかに推移するでしょう。 今後、南寄りに傾向が変わると、オーロラ活動も強められます。 放射線帯の高エネルギー電子は、高速風が来るまでは高いレベルを保っていました。 しかし、現在、磁気圏が高速風の影響を受けていますので、 高エネルギー電子が急速に減少する可能性があります。 今後の変化が注目されます。 太陽のフレア活動はおだやかです。 X線の強度が上昇していますが、これは西の端に沈みかけている活動領域が明るくなったためで、 このあと沈んで行きますから、今後の影響はありません。 893黒点群は、掲載の写真では見えなくなっています。 この後も、太陽は穏やかな状態が続くでしょう。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。15日10時 (世界時15日01時)。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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