宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 6/ 7 10:28 高速の太陽風が来ました。速度は600km/秒に上昇しています。オーロラ活動も活発です。
2006/ 6/ 8 09:58 高速の太陽風が続いています(600k/秒)。オーロラ活動も活発に続いています。
2006/ 6/ 9 10:05 コロナホールによる高速の太陽風が続いています(650km/秒)。892黒点群がやや発達しています。
2006/ 6/10 10:51 高速太陽風が続いています(630km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が高いレベルです。
2006/ 6/11 13:50 太陽風の速度が下がり始めています(500km/秒)。放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルが続いています。
最新のニュース

2006/ 6/12 10:10 更新
太陽風は速度が下がり、穏やかになっています(400km/秒)。

担当 篠原

太陽風はゆっくりと速度を下げ続け、500km/秒から400km/秒へ下がりました。
通常の速度レベルに戻っています。
太陽風の磁場強度も4nTから2nTへ弱まっています。
南北成分では、-2nT程度の弱い南向きが発生しています。
速度が低下していることもあり、小規模のオーロラ活動が見られています。
AE指数に300nT程度の変化が見えています。

地球から見ていると、太陽は約27日で一回転します。
そのため、太陽風の変化も27日の周期で同じ変化を繰り返す性質があります。
その様子を見るために、現在と27日前の変化を並べて27日周期の図を作成しています。
6月6日に始まった今回の高速風も、この図を見ると、
27日前の5月11日から5月15日にかけて、とても似た変化が発生していたことが分かります。

この図を見ることで、今後の太陽風の予想を立てることができます。
今日(6月12日)の27日前は5月16日です。
そこでは、太陽風は高速風を抜けた後で更に速度を下げ、更に穏やかになっています。
そして、5月17日に磁場強度が強まり(青線)、翌日5月18日の高速風へと繋がっています。
これを現在の日付に読み替えると、明日、6月13日頃から磁場強度に変化が始まり、
明後日、6月14日頃に速度の上昇が始まるという風に予想することができます。
速度が上がり始める6月14日頃に、磁気圏活動も活発になりそうです。

GOES衛星のX線写真を見ると、太陽の中心から南寄り(下寄り)に、淡いコロナホールが見えている様です。
おそらくこの領域の影響が、これからやってくるのでしょう。
コロナホールのすぐ上には、新しく明るい活動領域(黒点群)ができています。
これは27日前には見られなかったものです。
この部分の変化が、太陽風の変化にどのように影響しているかも注目されます。

放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルを保っています。
密度はやや減少していますが、依然10の4乗のレベルを越えています。
引き続き注意が必要でしょう。

太陽のフレア活動は穏やかです。
Bクラスに達するか達しないかというとても小さな変動は見られていますが、
目立った規模の活動には繋がっていません。
昨日の写真と比較すると、黒点群の規模は縮小しつつある様です。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。12日00時 (世界時12日00時)。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。