宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 6/10 10:51 更新 高速太陽風が続いています(630km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が高いレベルです。 担当 篠原 高速の太陽風が続いています。 昨日から630km/秒を維持したまま、全く下がることなく続いています。 今回の高速風は、6月6日に上昇を始めてから、4日間続いています。 前周期の変化と比較すると、高速風領域の規模がだいぶ大きくなっているようです。 この高速風の発生源であるコロナホールは、次第に太陽の西端に近づいています。 そろそろ影響も終わりに近づいているはずです。 今日あたりから太陽風の速度は次第に低下を始めると思われます。 高速風は続いていますが、磁場強度は4nTから3nTへと弱まっています。 オーロラへの影響度を決める磁場の南北成分は、相変わらず細かく振動を続けていますが、 磁場強度の弱まりとともに振動の振幅も小さくなっています。 そのため、磁気圏へのエネルギーの流入も小さくなっています。 AE指数で見えるオーロラ活動は、500nT以下の比較的小規模のものへと弱まっています。 今後、速度の低下が始まると、一段と静穏な状態になるでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルを保っています。 GOES-10, 12両衛星で警戒ラインを越えました。 変化としては、昨日からの増加は小幅で、密度の増加はこの辺りで終わりそうです。 一旦増加した高エネルギー電子は、ゆっくり減少しますのでしばらく注意が必要です。 27日周期で予想すると、6月14日頃に次の太陽風の擾乱が来て、 その時に一気に減少するのではないかと思います。 太陽では892黒点群と893黒点群が太陽の中心付近に来ています。 どちらも規模に大きな変化は無い様です。 X線の動画では、892黒点群の小規模変動は収まっていて、穏やかな様子です。 このまま特に目立ったフレア活動もないまま、推移して行きそうです。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。10日10時 (世界時10日01時)。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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