宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 6/ 2 10:13 太陽風の速度が上昇しています(550km/秒)。磁気圏は大きくは乱れていません。
2006/ 6/ 3 09:06 高速の太陽風が続いています(560km/秒)。速度はこれから低下に向かうでしょう。
2006/ 6/ 4 10:18 太陽風は速度が下がり(450km/秒)、地球は高速風領域を抜けつつあります。磁気圏は穏やかです。
2006/ 6/ 5 10:04 太陽風はやや低速(380km/秒)になり、磁気圏も穏やかな状態です。明後日から、次の高速風が来るでしょう。
2006/ 6/ 6 10:50 太陽風は低速で(350km/秒)、磁気圏は静穏です。明日くらいから高速風が来ます。
最新のニュース

2006/ 6/ 7 10:28 更新
高速の太陽風が来ました。速度は600km/秒に上昇しています。オーロラ活動も活発です。

担当 篠原

太陽風の速度が大きく上昇し、地球は高速風の中に入りました。
前周期よりも、1日ほど高速風の到来が早まっています。
現在も太陽風磁場の強い状態が続いていて、
オーロラ活動などが活発に起こりやすい状態になっています。

昨日のニュースの時点で見えていた太陽風磁場の強まりは、
高速太陽風の始まりと関係していたのかもしれません。
ニュース以降、太陽風は速度がゆっくりと上昇していきました。
速度は、300km/秒近くまで下がっていましたが、
ゆっくりと約1日かけて、今朝7日6時(世界時6日21時)に500km/秒に達しました。
その後、上昇率が急に高まり、4時間後の現在、7日10時(世界時7日1時)は600km/秒に達しています。

太陽風磁場も、10nTから、高いところで15nTに強まっていました。
現在も10nTと強い値を保っています。
最新のところでは、やや下がり気味ですが、
磁場が弱まるのはこれからですので、速度はもうしばらく上昇を続けるかもしれません。
(目安ですが、5nT程度に弱まった頃に最高速に達しているという印象です)

速度が上がり始めた頃(500km/秒程度)から、磁場強度が強まって(10〜15nT)、
しかも南寄りの傾向になっていました(-5nT程度)。
そのため、太陽風から地球の磁気圏へエネルギーが流れ込みやすくなり、
オーロラ活動が活発になりました。
AE指数では、1000nT規模の活発な活動が連続的に観測されています。
北半球は夏至に近いので、昼が続いているでしょうから、
南極域でにぎやかなオーロラが見られたことでしょう。

沖縄の磁場変化でも、-40nTくらいの磁場強度の減少が観測されています。
弱い磁気嵐状態になっている様です。
太陽風の磁場強度は大きくなりましたが、南向きの成分は-5nT程度しか強まりませんでした。
このため、磁気嵐としては大きく発達しなかった様です。

今後、太陽風磁場は次第に弱まって行くでしょう
それとともに、太陽風の速度は最高速に達し、安定した状態になるでしょう。
速度が高いため、オーロラ活動が強まりやすい傾向がつづきます。
その一方、磁場強度は弱まっていますから、大きく南を向くことはなく、
磁気嵐など大規模な磁気圏擾乱に発展することはないでしょう。

太陽は、新しい写真が入っていません。
892黒点群は目立った活動は起こしていません。
フレア活動は、このまま穏やかに推移しそうです。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。7日10時 (世界時7日01時)。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。