宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 6/ 8 09:58 更新 高速の太陽風が続いています(600k/秒)。オーロラ活動も活発に続いています。 担当 篠原 速度の高い太陽風が続いています。 昨日以降、太陽風の速度は650km/秒まで上昇しました。 それとともに、磁場強度は5nTへ弱まっています。 高速風の中心に達したと考えられます。 高速風は、その後、650km/秒から600km/秒へゆっくりと下がりつつ、 現在も高速状態を続けています。 太陽風磁場の南北成分は、+5nTから-5nT程度の幅で、南北に細かく振動しています。 この影響で、オーロラ活動を活発にしています。 AE指数では、500nTから1000nT程度の規模の活動がほとんど連続的に発生しています。 速度が高まっていることと、南向き磁場が頻繁に発生しているためです。 沖縄の磁場データは-50nT規模の減少を示しています。 小規模の磁気嵐になっています。 (これから更に発達することはありません) GOES衛星のX線写真を見ると、今回の高速風をもたらしているコロナホールが、 太陽の西側(右側)半分のところに見えています。 ここは、地球へ影響を及ぼすタイミングを測る目安の位置です。 地球が高速風の真ん中にいることが、この写真からも分かります。 27日周期の図によると、前周期の高速風は4日ほど続きました。 今回も同程度と考えると、もう2〜3日速度の高い状態が続きそうです。 今日から明日にかけては、500km/秒台の高速風が続き、 その後400km/秒へと低下していくと予想されます。 太陽風磁場の南寄りが続くと、オーロラも活発に続くでしょう。 ただし、今後は磁場強度、速度ともに弱まって行くため、 オーロラの規模は次第に小さくなって行きます。 今回の高速風の影響で、放射線帯の高エネルギー電子が急増しています。 まだ警戒ライン(10の4乗の線)には達していませんが、 10の3乗を越え、これから更に増加しそうです。 これからしばらく、衛星の運用では注意が必要になりそうです。 太陽では、892黒点群がなかなか立派な姿を見せています。 また、その左に893黒点群が出現しています。 892黒点群は、Bクラスのとても小さな活動を数回起こしています。 X線の動画でも、ざわついている感じで、 これから活動度が上がるかもしれません。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。8日09時 (世界時8日00時)。 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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