宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/16 11:53 更新 穏やかな太陽風が続いています。これからコロナホールによる高速風がやってきます。 担当 篠原 太陽風は穏やかな状態で安定しています。 速度は440km/秒から380km/秒へゆっくり低下し、磁場強度は2nTへ弱まっています。 これから、コロナホールによる高速風が到来すると予想しているのですが、 太陽風のデータには、まだその気配は見えていません。 太陽風磁場の南北成分は-1〜-2nTと弱く南を向いていますが、 AE指数ではオーロラ活動はほとんど捉えられていません。 ただし、現在のように穏やかな太陽風の時は、 オーロラの活動域が普段よりも高緯度側に移動してしまい、 AE指数を決定している観測網からは正確な観測ができていないこともあります。 (その場合でも、オーロラ活動は小規模に留まっています) SOHO EIT284の太陽写真には、2つのコロナホールが赤道沿いに並んで見えています。 このうちの先行している右側のコロナホールが、地球への影響域に達しています。 ここから吹き出した高速風が、そろそろ地球へやって来ると思われます。 遅れている左側のコロナホールからは、これから3日後くらいに影響が見られるでしょう。 先行する高速風と一体化して、長い時間乱れが続くかもしれません。 これから磁場強度が強まり、続いて速度が上昇するでしょう。 南向き磁場が強まると、オーロラ活動を活発にしたり、磁気嵐が発生する可能性があります。 コロナホールの様子が前周期とかなり変わっており、 周期性を利用した太陽風の予想は使えないと思われます。 今後の太陽風の変化に注目してください。 放射線帯の高エネルギー電子は、依然高いレベルを保っています。 GOESの両衛星で10の4乗を越えています。 衛星の運用では注意が必要な状況が続いています。 ただ、これから高速風がやってきて、磁気圏に乱れをもたらすと、 高エネルギー電子は一気に減少するでしょう。 太陽はとても穏やかです。 黒点は見えなくなってしまった様です。 太陽写真は、真っ白になっています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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