宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/13 15:47 更新 太陽風の速度は570km/秒へ下がっています。地球は、高速風領域を抜けつつあります。 担当 篠原 更新が遅くなり、申し訳ありません。 今日より木曜日まで、学会出席のため更新時間が不規則になります。 ご了解ください。 高速太陽風はピークを過ぎて、速度はゆっくりと低下に向かっています。 昨日の650km/秒から低下が続き、570km/秒まで下がりました。 磁場強度は約4nT。 南北成分は-2nT程度の弱い南向きを保ちつつ、振動しています。 小振幅の南向きが続いているため、磁気圏活動も小規模のものが連続的に発生しています。 AE指数を見ると、500nT前後の活動が時々発生するとともに、200nTの小さな活動が連続しています。 速度は下がっていますが、太陽風はまだ高速という状態です。 まだしばらくは、小規模の磁気圏活動が続きそうです。 速度が下がるとともに、磁気圏へ流れ込むエネルギーは小さくなり、磁気圏は静穏になります。 SOHO EIT284の太陽写真(左が最新です)には、中心に黒くコロナホールが見えています。 ほぼ赤道にあり、横に長く延びていますので、まとまった高速風を地球にもたらすかもしれません。 今日の写真(左)と、27日前の5月13日の写真(右)を比較してください。 左の写真と違い、右の写真ではコロナホールはやや北寄り(上寄り)で、面積も小さな状態です。 従って、今後の太陽風の変化は、27日前のものとは違ってくるでしょう。 コロナホールの先端(右端)が太陽の中心を過ぎていますので、 3日後の5月16日くらいから高速風はやってきそうです。 一方、昨日のニュースで、12日8時(世界時11日23時)のB4程度の小さなフレアで、 CME(太陽ガスの放出現象)が発生しているのではないかと書きましたが、 SOHO LSACO C3を見ると、とても淡いガスが飛び出しているように見えます。 (東向き(左向き)にもガスの飛び出しが見えていますが、これは別のCMEだと思われます) ガスがかなり淡いので、大きな影響はないでしょう。 時間的に考えると、コロナホールの高速風と重なるようにやって来るかもしれません。 放射線帯の高エネルギー電子の密度が急増しています。 一気に、警戒ラインの10の4乗に増加しました。 更に上昇するかもしれませんので、今後の変化に注意が必要です。 太陽のフレア活動は穏やかです。 黒点群は3つあるそうですが、今日の写真で見えるのは880群の1個だけです。 今後も、穏やかな状態が続くでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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