宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/ 7 12:06 更新 高速太陽風が来ました。速度が600km/秒近くに上昇しています。 担当 篠原 いよいよ高速太陽風がやって来ました。 ACE衛星の観測によると、昨日、6日16時(世界時6日7時)頃から太陽風の磁場が強まり始め、 7日2時(世界時6日17時)頃に20nT近くまでたいへん強まりました。 その後、磁場強度は下がり、現在は10nTで安定しています。 磁場強度の上昇に遅れて、7日0時(世界時6日15時)頃から、 太陽風の速度も本格的な上昇を始めました。 速度は400km/秒から、約半日かけて600km/秒近くまで上昇しています。 ACEのグラフでは、速度の線はまだ上向きのままですが、 磁場強度の強まりが一段落ついているので、 速度としてもピークを迎えつつあると思われます。 前周期は650km/秒程度まで上昇していますので、ほぼ同じ強さの高速風になっています。 太陽風磁場が強まった時に、南北成分もまた大きく南北に変動しました。 6日20時(世界時6日11時)から7日5時(世界時6日20時)にかけて、-10nTの南向き磁場が、 数時間続いたり、南北に大きく切り替わったりと、おもしろい変化を示しています。 この影響で、磁気圏の活動も活発になっています。 AE指数では1000nT程度の活動が2つの時間帯で観測されています。 これらは、ACEの太陽風磁場が大きく南を向いた時間帯に続くように発生しています。 また、京都大学のDstデータによると、小規模の磁気嵐も発生している様です。 現在、太陽風は高速(600km/秒近く)で、磁場強度も強まったまま(10nT)です。 南北成分が北寄りになっているため、磁気圏活動は落ち着いていますが、 今後南寄りに傾向が変わった場合は、再び磁気圏が活動的になるでしょう。 速度が高い間は注意が必要です。 27日周期の図を参考にすると、前回の高速風は3日ほど続きました。 太陽では、小さな黒点群が5つあります。 882群は番号が書かれていませんが、太陽の中心のやや右下にあります。 フレア活動は概ね穏やかです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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