宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/ 2 12:55 更新 875黒点群でC1の小規模フレアが発生し、弱いCMEが発生しています。太陽風、磁気圏は静穏です。 担当 篠原 875黒点群が、1日23時半(世界時1日14時半)にC1の小規模フレアを起こしました。 X線のグラフがゆっくりと変化する、長時間型のフレアです。 これに関係してCME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。 SOHO LASCO C3の連続写真を掲載します。 たいへん淡いのですが、太陽から右下に向かって白いガスが広がっているのが見えます。 小規模ですので、地球へ大きな影響を及ぼすことはないでしょう。 (ある程度の乱れは運んで来るかもしれません) 875, 876黒点群は、規模が次第に小さくなっています。 目立ったフレア活動を起こす可能性は、だいぶ小さくなっています。 太陽風は、速度は300km/秒前後で安定していて、とても穏やかです。 磁場強度は3nTとやや弱く、概ね北寄りで推移しています。 途中(1日16時、世界時1日7時頃)、 磁場の小さな乱れが発生しています(赤線と水色の線にジャンプがあります)。 この影響でAE指数にぽこっとした変化が発生しています(1日17時、世界時1日8時頃)。 GOES衛星の放射線帯観測にも変化があり、 高エネルギー電子の数値が瞬間的に増加しています(数値が小さいので影響はありません)。 小規模ですが、磁気圏が太陽風磁場に揺り動かされたという印象です。 さて、SOHO EIT284の太陽写真を見ると、 太陽の中心付近にコロナホールがしっかりと広がって見えてきました。 27日前の4月5日の写真と比較してください。 ホールの広がりが大きくなり、場所もやや右に移動して見えます。 このため、前周期よりも規模の大きな高速風が、少し早まって到来するかもしれません。 27日周期の図を見ると、前回は4月9日から高速風がやってきました。 これは、今周期では5月6日にあたります。 しかし、SOHOの写真の様子から、高速風は早ければ5日には来るのではないでしょうか。 前回の最高速は700km/秒、高速風は3日ほど続きました。 さて、今回はどのような高速風がやってくるでしょうか。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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