宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 4/27 10:57 875黒点群が中規模フレアを起こしました。活動が活発化しています。
2006/ 4/28 10:22 875黒点群がM7.9の中規模フレアを起こしました。CME、プロトンイベントなどは起きていない様です。
2006/ 4/29 11:18 875黒点群は小規模フレア(C1)を起こしましたが、活動は落ち着いています。
2006/ 4/30 13:27 太陽の東端で小規模フレアが続いています。太陽風、磁気圏は静穏です。
2006/ 5/ 1 10:32 小さな小規模フレア(C1.8)が発生しています。太陽風はたいへん遅く(300km/秒)、磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/ 5/ 2 12:55 更新
875黒点群でC1の小規模フレアが発生し、弱いCMEが発生しています。太陽風、磁気圏は静穏です。

担当 篠原

875黒点群が、1日23時半(世界時1日14時半)にC1の小規模フレアを起こしました。
X線のグラフがゆっくりと変化する、長時間型のフレアです。
これに関係してCME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
SOHO LASCO C3の連続写真を掲載します。
たいへん淡いのですが、太陽から右下に向かって白いガスが広がっているのが見えます。
小規模ですので、地球へ大きな影響を及ぼすことはないでしょう。
(ある程度の乱れは運んで来るかもしれません)

875, 876黒点群は、規模が次第に小さくなっています。
目立ったフレア活動を起こす可能性は、だいぶ小さくなっています。

太陽風は、速度は300km/秒前後で安定していて、とても穏やかです。
磁場強度は3nTとやや弱く、概ね北寄りで推移しています。

途中(1日16時、世界時1日7時頃)、
磁場の小さな乱れが発生しています(赤線と水色の線にジャンプがあります)。
この影響でAE指数にぽこっとした変化が発生しています(1日17時、世界時1日8時頃)。
GOES衛星の放射線帯観測にも変化があり、
高エネルギー電子の数値が瞬間的に増加しています(数値が小さいので影響はありません)。
小規模ですが、磁気圏が太陽風磁場に揺り動かされたという印象です。

さて、SOHO EIT284の太陽写真を見ると、
太陽の中心付近にコロナホールがしっかりと広がって見えてきました。
27日前の4月5日の写真と比較してください。
ホールの広がりが大きくなり、場所もやや右に移動して見えます。
このため、前周期よりも規模の大きな高速風が、少し早まって到来するかもしれません。

27日周期の図を見ると、前回は4月9日から高速風がやってきました。
これは、今周期では5月6日にあたります。
しかし、SOHOの写真の様子から、高速風は早ければ5日には来るのではないでしょうか。
前回の最高速は700km/秒、高速風は3日ほど続きました。
さて、今回はどのような高速風がやってくるでしょうか。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/ 2 01:06 UT

4/ 5 01:06 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/ 1 20:42 UT

5/ 1 21:42 UT

5/ 2 00:18 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT


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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。